『らんまん』浜辺美波が見せる“本当の強さ” 寿恵子の父の死の真相が明らかに
日本中の植物を乗せた植物図鑑を作る。自分の人生全てを懸ける覚悟で、大きな夢への一歩を踏み出した万太郎(神木隆之介)。だが、『らんまん』(NHK総合)第41話ではそんな彼に訪れるであろう受難の種が次々とばら撒かれる。
万太郎は日本に植物学を根付かせるため、まずは手始めに植物学教室の波多野(前原滉)、藤丸(前原瑞樹)と植物学雑誌の創刊を目指すことに。そのためには田邊教授(要潤)の許しを得なければならないのだが、彼がNOと言えばそれきりになってしまうことから波多野たちは慎重な姿勢を見せる。自分の美学に反するものは排除する傾向にある教授を納得させるには、何かしらの手札が必要となりそうだ。
一方、そんな万太郎と28年の歳月を費やし、壮大な冒険活劇を書き上げた“憧れの殿方”曲亭(滝沢)馬琴に共通点を見出した寿恵子(浜辺美波)。本人は無自覚かもしれないが、あれは確実に恋に落ちた瞬間だった。その証拠に新たな挑戦に向けて忙しくなった万太郎が姿を見せないことに寿恵子は寂しさを感じている。つまり二人の両思いは確実なのだが、そこに割り込んでくるのが元薩摩藩士の実業家・高藤(伊礼彼方)だ。寿恵子は高藤の秘書・鹿島(金剛地武志)の案内で、わけも分からぬまま再び彼のサロンを訪れることとなる。
薩摩藩邸の跡地に建設が進められる鹿鳴館の運営にも携わっている高藤。田邊教授らと同じく西洋帰りの高藤は日本が西洋諸国に様々な面で遅れをとっていることを理解してはいるものの、政府が進める付け焼き刃な欧化政策には懐疑的な姿勢を示してる。鹿鳴館での舞踏会開催はその象徴であり、高藤はあまり乗り気ではなかった。そんな中、お菓子を届けに彼のサロンに姿を現したのが寿恵子だ。高藤が雷鳴に打たれたかのごとく彼女に惹きつけられたのは見た目の美しさだけではあるまい。スーツを着た男性たちが集う洋風の邸宅に着物姿で現れ、控えめながらも凛とした彼女の姿に高藤は本当の強さというものを見せつけられたのではないか。もしそうであれば、その直感は正しかった。