『ザ・フラッシュ』US版と日本版予告がまるで違う!? 比較してわかる“すごいシーン”も

 こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします!

 今回は、DC映画超大作&期待作『ザ・フラッシュ』の話題です。

 アメリカでは、現地時間の4月24日から27日にかけて、米ラスベガスで“CinemaCon(シネマコン)”なるイベントが開催されました。これは、映画業界関係者、劇場のオーナーや経営者やメディア向けに、各映画会社がプレゼンテーションするイベントです。2022年、映画界の話題をさらった『トップガン マーヴェリック』もここで初お披露目上映会が開かれ、劇場主たちの心をぐっとつかみ大ヒットとなりました。というわけで、このシネマコンあわせでいろいろな情報が解禁されました。その中でDC映画『ザ・フラッシュ』の予告編が解禁され、さらに初上映会も開かれたそうです。日本でもこのタイミングにあわせ、最新予告編が公開となりました。

映画『ザ・フラッシュ』日本版最新予告

 解禁された予告編を観る限り、

・フラッシュことバリー・アレンは、幼い頃何者かに殺された母親を救うため、高速能力で時空を遡り過去へ行く
・それは成功したかに見えたが、その結果“過去”が変わってしまい、バリーは新たな世界に放り込まれてしまう
・その世界では、バットマンことブルース・ウェインはベン・アフレックではなくマイケル・キートン版(要は1989年のティム・バートン版『バットマン』が存在している)
・その世界にはスーパーマンがおらず、かわりに従妹(もしかすると従姉)のスーパーガールが地球に来ている
・他のヒーロー(アクアマンなど)はいない模様
・バリーはそこで“もうひとりの自分”と会う
・そうした中、元の世界でバリーが経験した(映画『マン・オブ・スティール』で描かれた)、過激なクリプトン人ゾッドによる地球侵攻がこの世界でも始まってしまう
・バリーはスーパーガール、この世界のバットマン、そして彼と同様のスーパーパワーを身に付けた“もうひとりの自分”と共にゾッドたちに立ち向かう

 ということがわかります。

 なのですが、ここでお話したいのは、「米国版」と「日本版」の予告編がまるで違うのです。どちらも日本のDC公式Twitterにあがっている(米国版にも字幕がついている)ので観比べることができます。

 まず日本版は、フラッシュの紹介から始まります。恐らく日本ではフラッシュというヒーローの知名度がバットマンやスーパーマンほどないからでしょう。そして、フラッシュことバリー青年のタイムトラベルもの、例えて言うなら『バック・トゥ・ザ・フューチャー』的映画であるというような構成になっています。フラッシュというキャラや、『ザ・フラッシュ』という映画のストーリーを非常にわかりやすく解説してくれます。

映画『ザ・フラッシュ』US予告

 一方、米国版の予告編はマイケル・キートン演じるバットマンの復活を全面的にフィーチャー。冒頭からフラッシュではなくバットマンの登場です。日本版予告編は『ザ・フラッシュ』の予告編ですが、米国版予告編は『バットマン ~ゾッドの復讐~』という映画だと言っても成立してしまうようなノリです(笑)。

 もちろん米国のファンにとって、マイケル・キートンのバットマンは大きなセールスポイントだからということもあるのでしょうが、バットマンから入る導入もぐっときました。というのも、“渋くて黒い大人のバットマン”と“軽くて赤い若者のフラッシュ”と一見対照的ですが、実は子どもの頃、親を犯罪で奪われたという共通点がある2人なのです。

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