ラスト対決前夜といった形で終えた第10話だが、離婚案件のヘビーさを癒す男3人によるヒーリングタイムもたっぷりだ。ソンハンの友である、事務長チャン・ヒョングン（キム・ソンギュン）とラーメン屋のキム・ソヨン（カン・マルグム）の恋が進展し、蕾が膨らみ始めた……！　ヒョングンは、ソヨンから元妻のことを「最後の恋か」と問われ、「初恋の人」と答えてしまう。それを聞いたソンハンと友人のチョ・ジョンシク（チョン・ムンソン）は、女性に初恋の人というのは禁忌の言葉だといい、ヒョングンを責め立てるのだが、その様子がおかしくてたまらない。さらに、ソンハンとジョンシクは、ヒョングンとソヨンのキャンプデート（最高潮に癒され、頬が緩むヒーリングタイム！）にもこっそりついていく。だが、ヒョングンとソヨンに見つかってしまい、ソンハンとジョンシクも加えた4人でキャンプを楽しむことに。ここで、ヒョングンのジョークに笑うジョンシクとソンハンが、アドリブ感が満載でいつまでも観ていたい楽しくなるシーンだ。

　離婚問題の重さと、反比例する男3人の友情と癒しと笑いのヒーリングタイムのバランスが絶妙な本作。ソンハンが、離婚訴訟では冷静沈着に勝利を勝ちとり、男3人の時は学生のようにじゃれ合い、子どもたちには優しい眼差しと包容力を見せる。人格者であり、陽気でやんちゃであり、癒えない傷を抱え持つ、そのすべてを併せ持った風情がすこぶる魅力的だ。いよいよ残すところ2話となったが、最後の大型離婚訴訟に、ソンハンのブドウのイラストに込められた思いや、ジュファの死の謎、甥であるギヨンの幸せへと繋がる未来と、ラストに向け見どころは盛りだくさんだ。

■配信情報
『離婚弁護士シン・ソンハン』
Netflixにて配信中
（写真はJTBC公式サイトより）