鈴木清順監督生誕100年記念 『ツィゴイネルワイゼン』4Kデジタル完全修復版公開決定

『ツィゴイネルワイゼン』4K修復版公開へ

 鈴木清順監督生誕100年を記念して、『ツィゴイネルワイゼン』4Kデジタル完全修復版が4月15日よりユーロスペースにてプレミア先行限定公開されることが決定した。

 2017年の没後なお、“清順美学”と呼ばれる独自の映像美で熱烈な支持を受け続けている映画監督・鈴木清順。関東大震災があった1923年に東京日本橋で生まれ、『東京流れ者』、『けんかえれじい』、『殺しの烙印』など数々の作品を監督。その中でも『ツィゴイネルワイゼン』、『陽炎座』、『夢二』の3作品は“浪漫三部作”と呼ばれている。

 『ツィゴイネルワイゼン』は、士官学校教授の青地(藤田敏八)と無頼の友人・中砂(原田芳雄)を中心に、青地の妻周子(大楠道代)、中砂の妻と後妻(大谷直子の二役)をめぐる幻想譚が、妖しくも美しく描かれる。内田百閒の『サラサーテの盤』ほかいくつかの短篇小説を、生と死、時間と空間、現実と幻想のなかを彷徨う物語として田中陽造が脚色した。1980年、東京タワーの足下に設営されたドーム型移動映画館シネマ・プラセットの初製作・上映作品として、単館上映としては異例の約10万人の動員を記録。第31回ベルリン国際映画祭審査員特別賞をはじめ、第4回日本アカデミー賞最優秀作品賞、1980年度キネマ旬報ベストテン日本映画第1位を受賞した。

 撮影技師の志賀葉一(『ツィゴイネルワイゼン』撮影助手)と撮影技師の藤澤順一(『夢二』撮影技師、『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』撮影助手)が全面監修、2022年にヴェネチア国際映画祭クラシック部門にて最優秀賞を受賞した『殺しの烙印』4Kデジタル版のレストレーション作業を担当したIMAGICAエンタテインメントメディアサービスの全面協力のもとに、本作は完全復元された。

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■公開情報
『ツィゴイネルワイゼン』
4月15日(土)より、ユーロスペースにてプレミア先行限定公開
出演:原田芳雄、大谷直子、藤田敏八、大楠道代、麿赤兒、樹木希林、真喜志きさ子
監督:鈴木清順
原作:内田百閒
脚本:田中陽造
撮影:永塚一栄
照明:大西美津男
美術:木村威夫、多田佳人
録音:岩田広一
音楽:河内紀
編集:神谷信武
記録:内田絢子
スチール:荒木経惟
製作:荒戸源次郎
1980年/シネマ・プラセット/144分/スタンダード・サイズ/カラー

【4Kデジタル完全修復版】
監修:志賀葉一、藤澤順一
デジタル修復:IMAGICAエンタテインメントメディアサービス
提供・配給:リトルモア
共同配給:マジックアワー
©︎1980/提供:リトルモア

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