『どうする家康』では意外性が見られる? 松山ケンイチが発する色の違い

『どうする家康』で松山ケンイチが発する色

 番組公式ガイドにてさらに松山は「正信は武家の生まれですが、幼少期から農民や町の人々と交流してきた人物なのだと思います。だから、視点が普通の武士とは全然違う。忖度しないし、自分の意見をズバズバ言います。武士の世界にこだわっていない」と、本作における本多正信のキャラクターを分析している。なるほど。改めて考えてみれば、私たちはたった1話分しか彼の姿を目にしていない。松山の肉体を介して登場した正信があまりにも自然と作品に馴染んでいたため、もっと前からいたように感じてしまったものだが、まだその本当の手の内は明かしていないのだ。

 威厳に満ちた織田勢や、品格(いまは失いつつあるが……)を持った今川勢と比べれば、元康の家臣たちは正直なところ誰もがどうにも頼りない。その中でも正信は、明らかに違う色を発している。膠着状態にある一団に、異なるカラーを持ち込んだのだ。“山田孝之=服部半蔵”も登場したいま、彼は作品そのものの面白さをも増幅させていくだろう。

■放送情報
『どうする家康』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
主演:松本潤
脚本:古沢良太
制作統括:磯智明
演出統括:加藤拓
音楽:稲本響
写真提供=NHK

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