『大病院占拠』渡部篤郎は今回も黒幕か? 病院が隠す“真実”と警察の関与について考察
櫻井翔主演の日本テレビ系土曜ドラマ『大病院占拠』。2月4日に放送された第4話で灰鬼と桃鬼の正体が明かされるも、ますます謎が深まっていく展開に。そこで、第4話を振り返りつつ、隠された謎について考察してみたい。
武蔵と青鬼のやりとりの意味は?
第4話では、本来なら最終回にあってもおかしくないようなやり取りが、番組冒頭であっさりと放送された。
武蔵(櫻井翔)とSIS(課特殊班)の捜査員・相模俊介(白洲迅)が鬼のアジトに向かうと、仕掛けられた爆弾が爆発。武蔵は間一髪のところで脱出するが、青鬼と約束した配信時間に間に合わず、青鬼は「宣言通り人質を殺します」と裕子(比嘉愛未)をカメラの前に連れてくる。武蔵が駆けつけると、青鬼は「奥さんのこと愛していますか?」と意外な質問。「愛している!」と返すと、青鬼は続けて「現在別居してるそうですね? どうしてそうなったんですか?」と質問する。武蔵はガソリンスタンド事件で人を殺してしまったことの経緯を説明し「全て俺が悪い」と告白。青鬼は「言葉にすることは大事です。愛する人が、いつ目の前から消えるか分かりませんから。素晴らしい懺悔でした」と、裕子は処刑を逃れる。
このやり取りはなぜ必要だったのだろうか? 遅れたにもかかわらず裕子は処刑されなかった。そしてわざわざ愛の告白をさせた。多くの視聴者の前で辱めを受けさせているとも取れるが、これはもはや好感度アップであり、武蔵家を修復するための粗治療なのだとしたら、もはや裕子とグルな気がしてくる。そして、「言葉にすることは大事です」というセリフからは、青鬼も誰かを亡くしていることが感じとれる。
鬼たちの復讐劇はカモフラージュなのか?
武蔵は、青鬼に「23時5分までにある人物の死の真相を突き止めてください。あなたは既にその名前を目にしています」と言われ、爆弾が仕掛けられていたマネキンが「M.Kai」と書かれた界星堂病院の白衣を着ていたことを思い出す。調べると、甲斐正美(西原亜希)という女性医師が横浜のプールの地下駐車場で亡くなっていたことが判明した。死因は心筋梗塞で、すでに罪を暴かれた医師の土佐大輔(笠原秀幸)が担当していた。
土佐は、4カ月前に匿名の電話で甲斐の死因を「心筋梗塞にしろ」と指示され、断れば過去の罪をバラすと脅されていた。しかし、本当の死因は筋弛緩剤を大量に投与されたことによるショック死だった。
以前、「あのことを公言する」と甲斐が院長(津田寛治)と揉めているところを、院長と不倫関係にある秘書・石見カナ(中村映里子)が目撃、2人が不倫関係にあるとして尾行する。そして院長が甲斐を殺そうとしたところを、石見が身代わりになる形で注射針を刺していたのが真相だった。青鬼は「甲斐医師が追及したのは不倫ではありません。彼にはまだ罪深きことが残っていますので」と知事(筒井真理子)を解放しなかった。
鬼たちが病院を占拠した目的。復讐劇はカモフラージュで、病院が隠している“例の場所”を探しているのではないか。第1話でテレビに船での集団感染のニュースが映しだされており、感染症の専門の院長と甲斐が「あのことを公言する」と揉めていたことからも、感染や細菌に関係する秘密なのだろう。そうした秘密が“例の場所”に隠されていると推測できる。やがて知事の懺悔もそこに繋がってくるのだろう。