『コンフィデンスマンJP』から『エルピス』まで 長澤まさみの“魅力を共有したくなる”個性

「目に見えるものが真実とは限らない。何が本当で、何がウソか? コンフィデンスマンの世界へようこそ」

 1月2日、3日に関東ローカルにて、ドラマ『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)の再放送、3日夜には映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』がゴールデン帯で放送される(一部地域を除く)。

 『コンフィデンスマンJP』シリーズは、ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)の3人による信用詐欺師たちが、さまざまな業界を舞台に、欲望にまみれた人間たちから金をだましとる痛快エンターテインメントコメディー。2018年に放送された連続ドラマは話題を呼び、その後もスペシャルドラマや映画も3作公開されるなど、シリーズ化されている。

 いわゆる「コンゲーム」と呼ばれる騙し・だまされる二転三転のストーリー、物語の爽快感、3人のやりとりやキャラクター、魅力的なキャストなど、特筆すべき点はたくさんあるが、この作品においては、長澤まさみの存在が非常に大きいように思う。

 ダー子は、天才的な知能を持ち、目的のためなら常識はずれの計画もやってのけるコンフィデンスウーマンだが、どこか抜けていてツメが甘い。“人生”を一生懸命に楽しんでいるし、どこかフザケているし、“生命力”がみなぎっている彼女に視聴者は魅了され、いつしか愛される存在となった。ここまで『コンフィデンスマンJP』が人気となったのは、そんなダー子を長澤がユーモアたっぷりに演じたからだと思う。

 彼女の出演作を観るたび、こうした衝撃をたびたび味わってきたことを思い出した。

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