『舞いあがれ！』（NHK総合）で、舞（福原遥）と柏木（目黒蓮）の出会いは、航空学校の面接試験だったが、柏木は舞を馬鹿にした態度を取り、第一印象は最悪だった。入学後に同じグループになった2人は、徐々に親しくなり、第45話では急接近したように見えた。初恋が展開するのか、どうなのか。大いに気になるところだが、近年の朝ドラでも、第一印象最悪の出会いから始まり、その後、恋愛に発展するケースは度々あった。どんな最悪の出会いがあったのか、振り返ってみよう。

　『カムカムエヴリバディ』（NHK総合）では、ひなた（川栄李奈）が実家の回転焼き店「大月」の店番をしている時に、五十嵐（本郷奏多）が客として来店するが、ひなたが回転焼きを焼けないことに舌打ち。おまけに、おつりを間違えなかったひなたに「引き算はできるんだ」と馬鹿にしたりと、あまりにも最悪の出会いだった。その後、ひなたが「ミス条映コンテスト」に出場した際、ステージ上の芝居で五十嵐と再会。憎まれ口を言い合いながらも、やがて2人は親しくなっていき、交際することに。ひなたと五十嵐は、残念ながら結婚には至らなかったが、第一印象最悪の出会いから恋が芽生えた王道のパターンだ。

　『ごちそうさん』では、め以子（杏）がカフェでうっかり生クリームを帝大生の悠太郎（東出昌大）の服に飛ばしてしまったのが、2人の初対面。め以子が慌てて拭き取ろうとするが、理屈を並べられて断られ、口論になる。悠太郎はとにかく態度が悪く、最悪の出会いから始まった2人だが、食を通して、お互いを信頼し合うようになり、愛情が芽生えていく。そして、自分がご飯を炊いてあげたいのは悠太郎だけだと気付いため以子は、自ら悠太郎にプロポーズ。その後、紆余曲折あり、2人は結婚した。

　『花子とアン』（NHK総合）では、花子（吉高由里子）がアルバイトに行った出版社で、高い棚の上の英英辞典を取ろうと背伸びをし、手を伸ばしていると、長身の村岡（鈴木亮平）が現れて取ってくれるという、一見ロマンティックな出会いを果たした。だが、村岡は花子に「ナマケモノに似ている」と言って怒らせてしまう。村岡にとっては誉め言葉のつもりだったのだが、初対面の相手からナマケモノ呼ばわりされるとは、第一印象は最悪と言わざるを得ない。その後、2人は惹かれ合うが、花子は村岡が既婚者だとは知らず、分かった後にショックを受けてしまう。村岡の妻は病を患っており、亡くなった後に村岡と花子は結婚する。