『チェンソーマン』戸谷菊之介、楠木ともりら、“生っぽさ”を持つ声優陣に高まる期待

 今後もさらなるキャスト発表が予測されるが、現時点で期待できそうなのは作品特有の“血みどろ”具合である。もともと、『チェンソーマン』は映像化にあたって製作委員会方式を取らず、完全にスタジオMAPPAが全権限を持って制作すること、そのためグロテスク描写を規制しないこと、原作者の藤本タツキが声優選出を含め制作に深く関わること、原作に忠実に作られることが「Anime Expo 2022」のパネルで発表されていた。漫画は人体破壊描写も凄まじく、血はもちろん内臓も(特に腸が)ガッツリ出まくるわけだが、今回の新映像を見る限り血の量は確実に期待ができそう。血の色に関しても、「赤」だけではなく「紫」と、カラー版原作を彷彿とさせるバリエーションが見て取れる。原作者の藤本も映像に対して「血がいっぱい出ていて良い」とコメントした。

 加えて新映像で印象的だったのは、デンジの“目”のクロースアップカットが多かったことだ。MAPPAは以前からキャラクターの目の作画に注力を注ぐスタジオとしても知られるが、今回も絶好調といったところだろう。瞳の揺れはキャラクターの心情を表す上で非常に重要で、細かな演出となる。クレイジーな展開が多い中で、物語の鍵を握るデンジの深層心理の扱いが大切になってくるわけだが、この映像を見る限りでは何の心配もなさそうだ。

 迫力満載、躍動感がとにかく肝となる作品ではありつつもドラマ部分で重要なキャラクターの繊細な心情描写がアニメでどのように表現されるのか、今から期待を隠しきれない。アニメ『チェンソーマン』は10月よりテレビ東京ほかにて放送開始となる。

■放送情報
『チェンソーマン』
テレビ東京ほかにて、10月放送開始
キャスト:戸谷菊之介(デンジ)、楠木ともり(マキマ)、坂田将吾(早川アキ)、ファイルーズあい(パワー)
原作:藤本タツキ(集英社『少年ジャンプ+』連載)
監督:中山竜
脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:杉山和隆
アクションディレクター:吉原達矢
チーフ演出:中園真登
悪魔デザイン:押山清高
美術監督:竹田悠介
色彩設計:中野尚美
画面設計:宮原洋平
音楽:牛尾憲輔
アニメーションプロデューサー:瀬下恵介
制作:MAPPA
(c)藤本タツキ/集英社・MAPPA
公式サイト:https://chainsawman.dog/
公式Twitter:@CHAINSAWMAN_PR

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