恐竜の息遣いが感じられる! 『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』を4DXで体験

 ディロフォサウルスに限らず、本作は水を使った演出が結構多い。『ジュラシック・ワールド』シリーズでおなじみの海の王者・モササウルスのシーンでは、モササウルスが水面に登場する時に上がる水飛沫のような思い切った水が吹きかけられる。しかし、常に全力で放出されるのではなく、恐竜の唾液が飛んでくるシーンでは少し量を抑えられた水がプシュッとかけられたり、上から何かが垂れてくるときには「あれ? なんか水落ちてきた?」くらいの繊細な演出だったり、本当に多岐にわたる。4DXには他にも風や煙、そして匂いと数多くの仕掛けがあるにも関わらず、水一つを取ってもこれほどの工夫があるのが素晴らしい。

 なお、クレア(ブライス・ダラス・ハワード)が森に不時着するシーンでは、実際に土っぽい、自然の匂いが立ち込めるので彼女と一緒に緊張感満載で森の中を彷徨う感覚を味わうことができる。

 約30年にもわたって愛されてきた一大シリーズの一区切りとなる本作。感染予防対策をしっかり行った上で、絶対に劇場に足を運ぶべき作品だと断言できる。実業家ジョン・ハモンド(リチャード・アッテンボロー)が、絶滅した恐竜という虚構を現実に蘇らせたように、そして、スティーヴン・スピルバーグ監督がアニマトロニクスや当時の最新VFX技術を用いて映画という虚構に現実味を持たせたように、本作の4DX版は私たちに恐竜たちの息遣いを感じさせてくれる。

■公開情報
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』
全国公開中
監督:コリン・トレボロウ
脚本:エミリー・カーマイケル、コリン・トレボロウ
出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム、サム・ニール、ディワンダ・ワイズ、マムドゥ・アチー、BD・ウォン、オマール・シー、イザベラ・サーモン、キャンベル・スコット、ジャスティス・スミス、スコット・ヘイズ、ディーチェン・ラックマン、ダニエラ・ピネダ
キャラクター原案:マイケル・クライトン
ストーリー原案:デレク・コノリー、コリン・トレヴォロウ
製作:フランク・マーシャル、パトリック・クローリー
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、アレクサンドラ・ダービシャー、コリン・トレヴォロウ
配給:東宝東和
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