宮沢氷魚、対照的な黒島結菜と相性抜群の予感 『エール』から『ちむどんどん』へ

 『ちむどんどん』(NHK総合)第8週では、遂にヒロイン・暢子(黒島結菜)と10年ぶりの再会を果たすのが青柳和彦(宮沢氷魚)だ。

 民俗学者として東京の大学で教鞭を執る父・史彦(戸次重幸)の研究旅行に同行し、中学生の多感な時期に東京から沖縄にやってきた転校生の和彦(田中奏生)。

 暢子が父・賢三(大森南朋)亡き後、東京にいる大叔母に引き取られることになった際にも和彦は「俺が守ってやる。東京に来たら俺を頼りにしろ」と彼女に誓い、東京行きのバスの中では「大丈夫。僕がついてる」と彼女の手をギュッと握り締めていた。その表情には強い覚悟と決意が滲んでいたように見えた。

 そして結局東京行きをやめた暢子に対しても「いつか東京に来いよ。美味しいもの、世界中のうまいもの食べさせてやるからな!」と窓から呼びかけていた。

 そこから10年が過ぎ、どうやら新聞社で働くことになった暢子の前に海外留学を経て新聞記者となった和彦が登場するようだ。この設定は再会後の和彦役を演じる宮沢の持つインターナショナルな雰囲気、そして凛としたクラシカルな空気感にとてもマッチしそうだ。

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 宮沢は『エール』(NHK総合)に続き本作が朝ドラ出演2作目。『エール』ではロカビリー歌手のアキラ役を演じ、主人公・裕一(窪田正孝)の愛娘・華(古川琴音)の結婚相手を務めた。フランクで普段から冗談めかしており軟派そうに見えて、実は誠実で真面目で愛されキャラという二面性を見事体現してくれた。

 『偽装不倫』(日本テレビ系)では杏演じる年上女性と恋に落ちるどこか謎めいた青年役を好演。宮沢演じる役どころは柔らかな空気を纏っており自然体なのにどこか憂いがあって、少し近づきすぎることが怖くなるような儚さを兼ね備える。あの綺麗な淡い色の瞳で眼差されると、全てを見透かされたような気持ちになり、その先に彼が何を見ているのか気になってしまう。

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