韓国ドラマ『私の解放日誌』のギジョンとチャンヒに学ぶ、心の平穏の保ち方

 チャンヒ(イ・ミンギ)は、毎日隣の席の先輩の話を聞かされることにうんざりしていた。昇進すれば離れられると思っていたにもかかわらず失敗してしまったこともあり、苛立ちは頂点に。しかし、ある日を境に先輩に対しての態度が、無愛想ではなく、仏のような態度に変わったのだ。理由は何かと聞かれたチャンヒは、たまたまク(ソン・ソック)の家で見つけたロールス・ロイスの鍵のおかげだと言う。その車をいつかクが譲ってくれる、そう考えるだけで平穏な心を保てるらしい。「(鍵を見つけた)それ以来先輩の声が耳に入らなくなった」と言うほど、自分が欲しかったものが近くにあったと分かったことで最高の気分になり、他のことなどどうでもよくなったのだ。「先輩がお金持ちでなければそこまで嫌ったのか」「自分の欲を隠すな」と友人に言われたチャンヒがとった行動だった。

 彼らの行動からも分かるが、お金があることは一つ自分の自信に繋がるものなのかもしれない。パートナーや家族がいる人、おしゃれな人などに対する劣等感と同じだ。恋愛をすること、リッチになること、仕事で成功することなど、どれか一つ自分の望みが叶う見込みがあれば、人は心に余裕を持てるのだろう。


 ミジョン(キム・ジウォン)とクの関係も、ずっと順調なわけではない。クから自ら命を絶った彼女の話をされたジウォンは、「私はまだあなたを嫌えない」と、過去に何があったとしてもクと一緒に変わりたいと言った。一方クは、謎の男に居場所を知られることになる。過去にこの男に殺されそうになったクだったが、実はミジョンとチャンヒによって救われていたという事実も明らかになった。これからの男とクのやりとりも、詳しく過去を覗くためのメインテーマになりそうだ。

 無口でありながらも、クがミジョンの送り迎えをしたり、一緒にご飯を食べたりする様子はとても微笑ましい。崇め合う二人は、今後どれほど深く関わっていくことになるのかも楽しみにしたい。

■配信情報
『私の解放日誌』(全16話)
Netflixにて配信中(毎週日曜、月曜に最新話配信)
脚本:パク・ヘヨン
監督:キム・ソクユン
出演者:イ・ミンギ、キム・ジウォン、ソン・ソック、イ・エルほか
写真はJTBC公式サイトより

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