『SPY×FAMILY』アニオリ描写で魅せた黄昏の本気 カッコよさを引き立たせる挿入歌「TBD」
テレビ東京ほかにて放送中のTVアニメ『SPY×FAMILY』。第5話「合否の行方」では、無事にイーデン校に合格したアーニャを祝おうと、大人たちが奮闘する。中でもロイドは、スパイ・黄昏としての本領を発揮していった。
第5話は、アニメオリジナルの描写が多く加わり、大人たちのアーニャに対する優しさが描かれていた回だった。
“情報屋”としてロイドに協力するフランキーが、「パパがご褒美になんでも買ってくれる」と伝えると、アーニャは「お城で助けられごっこがしたい」とはしゃいだ。アーニャが好きなスパイアニメに登場するスパイ・ボンドマンの役をロイドに演じてほしいとのことだった。
ロイドはすぐに却下するものの、フランキーの「(合格祝いに)ご祝儀のひとつでもなきゃやってられないよな」という言葉や泣いているアーニャの姿を見て、渋々承諾。ロイドたちはお城に向かう準備を始める。
アニメオリジナルとして挿入された小型飛行機でお城へと移動する描写の際に出てくる、上から見下ろす夜景が美しい。ライトに照らされてキラキラ輝く夜の街はヨルが言った通り「宝石箱」のようだった。
無事にお城に到着すると、ロイドは敵と家来役としてオスタニアにいる諜報員たちを召集。ヨルやアーニャへの建前として自然に状況を説明する一方、本当の指示は諜報員たちにだけ分かるよう、モールス信号で伝えた。タタン タタンとつま先で不規則なリズムを鳴らしながら笑顔で話すロイドの様子は、どこかぎこちなくてシュールだ。
説明が終わるといよいよ「お城で助けられごっこ」の本番が開始。ロイドは観覧車型の乗り物に乗り、アーニャたちを追いかける。
最初のミッションはクイズだ。フランキーがアーニャに関するクイズを出題し、ロイドが答えていく。スパイとしてアーニャの「好きな食べ物」や「欲しいもの」を真剣に「推理」している様子は微笑ましかった。
次のミッションは精鋭な諜報員たちとのバトル。ロイドを襲う巨大なボールや諜報員たちを軽快にかわしながらアーニャの元へと走り抜ける様子は華麗だ。作中に流れる(K)NoW_NAMEの挿入歌「TBD」がロイドのカッコよさを引き立たせる。
爆炎を避けながらロープを伝ってアーニャへと近づくロイド(スパイ・黄昏)は、まさにアーニャが好きなスパイアニメの主人公・ボンドマンと一致していた。
最終ミッションは、ヨルとのバトル。数々の諜報員たちの攻撃をさらりとかわしてきたロイドも圧倒されるほど、ヨルの攻撃は素早く、力強い。「殺(や)られる」と思った瞬間、ヨルの履いていた靴のヒールが折れて、ロイドは一命を取り留めた。
無事にアーニャを救い出すと、緑やピンク、青など色とりどりの花火が打ち上がった。ロイドを始め、フランキーにヨルに諜報員たち大人が、たった1人の子ども・アーニャを喜ばせるために全力で動いていた様子は感慨深いものがある。