堂本剛版『金田一少年の事件簿』はやっぱりおもしろい! “三枚目”キャラと1話完結の醍醐味

 もっとも、そんな“初代”に没頭していた世代にとっては、松本潤が演じた“2代目”は下山天のスタイリッシュな映像センスと相まって、亀梨和也が演じた“3代目”は王道をねらった独立性の高い演出が相まって、はじめのキャラクターが格好良すぎる、三枚目になりきれていなかったことが少々目に付いたわけで。そういった意味で山田涼介の“4代目”は、堤幸彦から“初代”の風味を受け継いだ木村ひさしの演出によって三枚目の金田一はじめが復活し、再構築に成功していたと判断できる。今回の道枝の“5代目”も木村がメイン演出を担当。今後のエピソードでさらなるブラッシュアップが期待できるはずだ。

 ちょうど“5代目”の放送に向けて、過去の実写『金田一』(かの『異人館村殺人事件』を除いて)が再放送され、Huluでも期間限定で配信されている。改めてそれらを観返してみると、なんだかんだ言ってもどの世代もおもしろいのだから恐るべし。原作コミックは連載開始からちょうど30周年を迎え、新シリーズも始動したようだ。少し前には『37歳の事件簿』なるシリーズも連載されており、その実写化の際には是非とも堂本剛に金田一はじめ役を再演してもらいたいと願うばかりである。

※岩崎大昇の「崎」は「たつさき」が正式表記。

■放送情報
『金田一少年の事件簿』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30~放送
出演:道枝駿佑(なにわ男子)、上白石萌歌、沢村一樹、岩崎大昇(美 少年/ジャニーズJr.)ほか
原作:天樹征丸、金成陽三郎
漫画:さとうふみや(講談社)
脚本:川邊優子、大石哲也
監督:木村ひさし、丸谷俊平
主題歌:なにわ男子「The Answer」(ジェイ・ストーム)
音楽:兼松衆、斎木達彦、見岳章
チーフプロデューサー:三上絵里子
プロデューサー:櫨山裕子、岩崎広樹、秋元孝之、大護彰子
制作協力:オフィスクレッシェンド
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/kindaichi2022/
公式Twitter:@kindaichi_5
公式Instagram:@kindaichi_5

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