『ちむどんどん』暢子の親友役・秋元龍太朗 コミカルから硬派まで等身大の若者像に定評

 NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』は第3週より、沖縄のやんばるで生まれ育ったヒロイン・暢子(黒島結菜)とその兄妹たちが子役から本役にバトンタッチ。高校生になった暢子がグラウンドを疾走するシーンは、彼らの新たな物語の始まりを予感させ、私たちを“ちむどんどん”させた。そんな大事な瞬間に暢子と並走していたのが、陸上部のキャプテン・新城正男。演じるのは2015年放送の『まれ』(NHK総合)で端役を務めて以来、2度目の朝ドラ出演となる秋元龍太朗だ。

 昨年、同じくNHKのよるドラ『きれいのくに』で話題を集めた秋元だが、改めてその経歴を振り返ってみると幅広い活躍ぶりに驚かされる。2008年に小池徹平、三浦翔平らを輩出した「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でフォトジェニック賞を受賞したことをきっかけに芸能界デビュー。まもなく雑誌『nicola』(新潮社)でメンズモデルを務めることになるが、並行して俳優業もスタートさせた。2010年にはドラマ『土俵ガール!』(TBS系)で学校一のナルシストで知られる相撲部の幽霊部員役、さらに舞台『甘男子~あまだん~』で、『ちむどんどん』にも出演する前田公輝らとスイーツ作りに青春をかける男子高校生を演じてインパクトを残し、ネクストブレイク必至の若手俳優として注目されるように。

 以降は『仮面ライダーフォーゼ』(テレビ朝日系)や『珈琲屋の人々』(NHK BSプレミアム)、映画『カルテット!』など、コンスタントに映像作品にも出演しながら、活動の場を舞台にも広げていく。特に舞台『弱虫ペダル』シリーズで黒田雪成を演じたことは、彼の人気を後押しした。『黒子のバスケ』や『金色のコルダ Blue♪Sky Second Stage』といった2.5次元作品からストリートプレイ、ミュージカルと多彩なステージに立ち、着実に力をつけていった秋元。コメディ要素の強いキャラや、夢や目標に情熱を注ぐ硬派なキャラまで色んな若者を演じることができる。そんな秋元の真骨頂が発揮されたのが『きれいのくに』だった。

 同作は、美容整形が大流行し、20代から50代までの男女約8割が同じトレンド(男は稲垣吾郎、女は加藤ローサ)の顔になった世界が舞台のダークファンタジー。しかし、同じ顔による犯罪や遺伝子の編集による健康被害が増えてきたことで美容整形は法律で禁止に。それでもなお、見た目で一喜一憂する高校生男女5人が描かれ、秋元はその内の一人である中山を演じた。

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