ソン・ガンが大人の魅力を開花 『気象庁の人々』で重ねた恋愛と天気の移ろい

 『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!』(以下、『気象庁の人々』)が最終回を迎えた。気象庁が舞台である本作は、社内恋愛をテーマにハギョン(パク・ミニョン)とギジュン(ユン・バク)、シウ(ソン・ガン)とユジン(ユラ)という2組のカップルが別れ、恋人同士が自然と交換されて恋愛をする様子を描いてきた。その過程での、彼らの関係は予想ができず、良い時もあれば悪い時もあった。そんな彼らの恋愛模様は天気と似ている気がした。

 ハギョンとシウの居酒屋でのデート時にはスキンシップをしたり、一緒に写真を撮ったりと関係が良好で、晴れを連想させる。一方で、父親に対する考え方で衝突した時には険悪な雰囲気が漂い、まるで雷雨のようだった。シウがハギョンに別れを切り出す時、劇中では台風で雨が降っていることも、彼らの感情とシンクロさせる演出だったように感じる。

 ギジュンとユジンも金銭的なことで喧嘩ばかりしており、その時も雨が降っているように、どんよりとした空気が漂っていた。さらに、ユジンが家を飛び出した際には嵐が吹き荒れたようだった。ギジュンが天気予測のためにデータを観察するのと同様に、ユジンをきちんと見ていれば、彼女の気持ちの変化も予測できたのかもしれない。

 「あなたの明るさに惹かれたの」。ハギョンにとって、シウは太陽のような存在。2人が初めて会った日、シウは「“欲しい時に降る雨”と書いて―イ・シウです」と自己紹介をした。ハギョンの「晴れの日ばかり続くと砂漠ができる」という言葉は、彼女の乾いた心に潤いをもたらすため、シウが不可欠であることを揶揄しているようだ。

 そして、最終話では4人が自分たちの抱える問題に向き合う。シウと父親は少しずつ歩み寄り、親子らしく互いを思いやるようになり、ハギョンともヨリを戻した。

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