同性の親友にフラれて転生!? 『神様のえこひいき』が掬い取る、“好き”の気持ち

『神様のえこひいき』がどんな好きも掬いとる

 人を好きになるって、どういうことだろう。タイプの顔で、一目惚れだった。優しくしてくれたから、キュンとした。恋の始まりには、何かしらの理由があるのかもしれない。だが、持続した好意には、理屈では割り切れないものがあるはずだ。「どこが好きなの?」と聞かれて、具体的に「ここ!」と答えられないのが、恋というものなのだろう。

 3月19日からHuluで独占配信されるHuluオリジナル『神様のえこひいき』は、恋する気持ちをとことん追求した物語だ。ダブル主演を務めるのは、藤原大祐と桜田ひより。天野弥白を演じる藤原は、キュートなルックスとは裏腹に、闇落ちした表現もこなす注目の若手俳優だ。現在放送中のドラマ『もしも、イケメンだけの高校があったら』(テレビ朝日系)では、主人公・池田龍馬(細田佳央太)の親友・若林拓実を好演。いつもニコニコしていて、心優しい青年のように見えるが、実は闇を隠し持っている……という難しい役柄に挑戦している。

 今作で演じる弥白は、同性の親友・七原ケンタ(窪塚愛流)に告白するも、「男をそういう対象に見ることはできないんだと思う」とフラれてしまう切ない役どころ。さらに、その告白の直後に交通事故に遭って命を落としてしまい……。そんな弥白が、神様のえこひいきにより、ケンタ好みの女子・天堂神楽に生まれ変わるところから、物語が始まる。

 一方の桜田が演じるのは、弥白の生まれ変わりの姿・神楽。外見は女性だが、中身が弥白のため、女子としての振る舞いが分からない。そのため、自分のことを「オレ」と呼んでしまったり、男子トイレに入ってしまったり……。センセーショナルな題材を扱った作品ではあるが、クスッと笑える要素をもたらしている。

 桜田は、2012年のドラマデビューから数多くの話題作に出演してきた。ドラマ『メンズ校』(テレビ東京)で演じた春島エリカのようなミステリアスな役柄もハマるが、映画『脳内ポイズンベリー』(2015年)や、3月25日公開の映画『おそ松さん』などのコメディ作品でも存在感を発揮する。『神様のえこひいき』でも、彼女の振り切った表情が見どころのひとつになりそうだ。

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