『DCU』“ゴースト”吉川晃司が告げた瀬能父の真実 新名と成合の視線の先にあるものは?
残忍なテロリストの顔をのぞかせた成合。ブラックバタフライでのコードネームがゴーストで、赤いネズミを署名代わりに使っている。今回、新たに明らかになったのは、リモートカメラで使われた遠隔システムの生みの親が、瀬能の父・陽一(西尾浩行)だったことだ。陽一は15年前の事件の関係者であり、爆発に巻き込まれて命を落とした。成合によれば、陽一の開発した遠隔システムは、「数千人を乗せた豪華客船だろうが、どの国の軍艦だろうが、乗っ取るのは簡単」で「あらゆる乗り物が凶器と化す」。陽一は、その技術をテロリストに横流ししていた。
父の秘密を知ってしまった瀬能の胸中は、想像するだけで苦しいものがある。新名が伏せていた真実を成合はためらうことなく口にしたわけだが、ここで注目したいのは、新名と成合の証言が一致していることだ。DCUにブラックバタフライと立場は正反対だが、陽一がテロリストとつながっていたという点で争いはない。違っているのは、互いのことをテロリストだと思っていること。実際に成合はブラックバタフライの一員だったので、新名が話していた通りということになるが、引っかかるのは成合と新名の態度である。
成合が瀬能に鍵のことを知らせ、記憶を呼び覚まそうとしていたことは前話でも指摘したが、新名も、あれほど念入りに隠していた鍵を、瀬能にあっけなく渡していた。まるで瀬能が探しものの在りかを知っているかのようである。第7話終盤のやり取りからすると、探し物と思われる設計図の在りかを知っている可能性があるため、瀬能に執拗にアプローチしているのだろう。また、開発者の陽一自身が爆発事故で死んでいることも奇妙な一致だ。陽一は自身が開発した遠隔システムによって殺害された可能性もあり、そうだとすると誰が陽一を手にかけたかが気になる。いずれにしても瀬能の記憶が鍵を握っていると言えそうだ。
■放送情報
日曜劇場『DCU』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜放送
出演:阿部寛、横浜流星、中村アン、山崎育三郎、趣里、高橋光臣、岡崎体育、有輝(土佐兄弟)、高橋颯(WATWING)、佃典彦、春風亭昇太、市川実日子、吉川晃司
プロデューサー:伊與田英徳、関川友理
制作:TBSテレビ
共同制作:ケシェット・インターナショナル、ファセット4メディア
協力:海上保安庁
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/DCU_japan/
公式Twitter: @DCU_japan