菅田将暉が大河ドラマに帰還 『鎌倉殿の13人』源義経として大泉洋との対決に期待

 役によって振れ幅が大きく、その役柄を深く掘り下げて多面的な魅力を発揮してくれる菅田将暉の義経が、大泉洋演じる兄・頼朝とどう対峙していくのか。第7回のラストシーンで藤原秀衡を「御館」と呼び、「九郎よ、どうせ止めたとて行くのであろう」と奥州から離れることを惜しまれた義経。その出立の場面に、義経にとって秀衡がどれだけ大きな存在であったか、2人の間にどんな信頼関係が築かれていたかが伺えるのだった。

 そして、それとは対照的に流人として生きのびた頼朝は、相手の顔色を伺い、人を見極め、懐柔するためには嘘もつくし、涙も流す。自分の軍に加勢した千葉常胤(岡本信人)を「わしはこれよりそなたを父と思うぞ」と思ってもいない言葉をサラリと言える頼朝。脚本家・三谷幸喜が当て書きし、その魅力を思う存分キャラクターに吹き込んだかたちでの兄弟対決が待ち構えている。彼らの人生に起きた出来事は歴史に残ってはいるが、彼らが心に刻んだ熾烈なドラマまでは知ることができない。菅田将暉の新しい義経像がくれる感動を心待ちにしたい。

■放送情報
『鎌倉殿の13人』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
主演:小栗旬
脚本:三谷幸喜
制作統括:清水拓哉、尾崎裕和
演出:吉田照幸、末永創、保坂慶太、安藤大佑
プロデューサー:長谷知記、大越大士、吉岡和彦、川口俊介
写真提供=NHK

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