『逃亡医F』成田凌×松岡昌宏に芽生えた絆 後半戦に向けて物語が動き出す

 同じころ、いがみ合っていたA棟とB棟の住人の間で乱闘騒ぎが起こる。そして拓郎は、このごろ感じていた左肩の強い痛みが悪化。藤木の治療を受けるか受けないかであがいていた。藤木は拓郎に、「妙子に教わった」のだと「医手一律」の理念を説く。それは、元自衛官である拓郎の理念と共通するものであった。「妙子の言葉なら」と、藤木の治療を受け入れた拓郎。麻酔なしで行われた手術中、拓郎があまりの痛みにつかんだ藤木の腕、そして拓郎の腕には、かつて妙子によって交換された、互いの「妙子への思い」がつまった時計があった。

 「私への一番のプレゼントはお兄ちゃんと圭介くんが仲良くしてくれること」ーーいつかの妙子の言葉が蘇る。交換したときにはよそよそしく、とても仲良くはなれない予感がした二人だが、今、大事な局面で妙子が二人を結びつけた。遠まわしに手術の礼を言う拓郎、ひかえめに言葉を返す藤木ーー妙子を愛し、妙子に愛された二人は、不器用なところが似ている。

「なんにも知らないんですね」「妙が知りすぎなんだよ」

 最後に流れた回想シーン。カップルの何気ない会話が、どうにも意味深に思えた。妙子は、何かを知りすぎたというのだろうか。都波を襲撃し、いよいよ「DDSη」を手に入れたバイオネオ社。ならば妙子はもう「必要ない」と言い切った、佐々木の冷酷な言葉が思い出される。

■放送情報
『逃亡医F』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:成田凌、森七菜、桐山照史(ジャニーズWEST)、桜庭ななみ、堺小春、古屋呂敏、和田聰宏、酒向芳、前田敦子、安田顕、松岡昌宏
原作:『逃亡医F』(Jコミックテラス刊)(原作:伊月慶悟、作画:佐藤マコト)
脚本:福原充則
演出:佐藤東弥、大谷太郎ほか
音楽:今堀恒雄
チーフプロデューサー:三上絵里子
統轄プロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:藤村直人、本多繁勝
協力プロデューサー:吉川恵美子、阿利極
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/toubouif/
公式Twitter:@touboui_ntv

関連記事