『半妖の夜叉姫』舞台は戦国から令和へ 細谷佳正が引き出す麒麟丸/希林理の意外な一面
しかし、実は真実が明らかになる前から視聴者の間では二人の繋がりが噂されていた。なぜなら、どちらの声も細谷佳正が担当しているからだ。細谷といえば、これまで『テニスの王子様』の白石蔵ノ介や『文豪ストレイドッグス』の国木田独歩など、幅広い役柄をこなしてきた人気声優の一人。巧みに声帯を使い分け、犬の大将とも匹敵する力を持った粗暴な性格の麒麟丸と、生徒から慕われる紳士的な希林理を一人二役で演じているが、強さと優しさの両方を備える細谷の落ち着いた声は二人の意外な一面も引き出している。
2月12日の放送では、希林理が妖霊星のせいで愛する人間世界が滅んでしまうことを嘆いていることが明らかに。「令和の時代に導け」という麒麟丸の声も無視し、とわたちと協力して妖霊星の破壊に臨むなど、自分が敵ではないことを証明。一方で、妖怪をすばやく退治していく夜叉姫たちの力に「とんでもない家来を手にしました!」と大興奮する希林理の狂気じみた言動も話題となった。かたや理玖だけではなく希林理にも裏切られ、愛する娘・りおんからすらも味方してもらえない麒麟丸には同情の声が集まる。麒麟丸はとわたちにとって恐るべき敵だが、少し見方を変えれば、娘を誰よりも愛する一人の父親。半妖に殺害され、命を落としたりおんを麒麟丸は必死で生き返らそうとしており、要所に元来彼が持つ「大切なものを失う哀しみ」を知っている優しさが滲む。ゆえに麒麟丸の野望も表向きなもので、実は何か他に理由があるのではないかと思わせるのだが、そのように役柄に奥行きをもたらせるのが細谷の力だろう。
2月26日放送の『半妖の夜叉姫』第44話では、ついに地上に迫る妖霊星にとわたちと希林理が立ち向かう。2月18日に公開された映画『フルーツバスケット prelude』では本田勝也役で出演、累計発行部数40万部を突破した人気コミックを原作としたアニメ『組長娘と世話係』で世話係の霧島透役を務めることも決定するなど、今月40歳を迎えてさらに活躍を見せる細谷の演技にも注目してほしい。
■放送情報
『半妖の夜叉姫 弐の章』
読売テレビ・日本テレビ系にて、毎週土曜17:30~放送
監督:菱田正和
シリーズ構成:隅沢克之
メインキャラクターデザイン:高橋留美子
アニメーションキャラクターデザイン:菱沼義仁
音楽:和田薫
アニメーション制作:サンライズ
製作:サンライズ、小学館、読売テレビ
(c)高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020
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