『鬼滅の刃』遊郭編最終回、逢坂良太×沢城みゆきの迫真の演技に感動 童磨役は宮野真守に

 2月13日に『鬼滅の刃』遊郭編(フジテレビ系)第11話「何度生まれ変わっても」が放送され、最終回を迎えた。妓夫太郎と堕姫の兄弟愛溢れる芝居が見どころで、お互いを支え合った過去や寄り添って歩く姿に胸を打たれた。後半では上弦の弐の鬼・童磨が登場し、声優が宮野真守と明かされる。

『鬼滅の刃』公式サイトより

 第11話で印象的だったのは、妓夫太郎役・逢坂良太と堕姫役・沢城みゆきの兄弟愛溢れる芝居だ。

 妓夫太郎と堕姫は、宇髄や炭治郎たちに敗れ頸だけが遠くへ飛ばされる。炭治郎が2人の頸を探していると、2人が喧嘩をしている声が聞こえてきた。

 「そもそもお前は何もしてなかった」と言う妓夫太郎に、「アンタみたいに醜い奴が、アタシの兄妹のわけないわ」「アンタなんかとはきっと血も繋がってないわよ だって全然似てないもの」と堕姫は泣き叫ぶ。

 きっと堕姫は、妓夫太郎が「醜い」と言われるのが一番嫌だとわかっているのだろう。炭治郎や善逸たちには、表情一つ変えず暴言を放っていた。しかし妓夫太郎に対して「醜い」「血も繋がってない」と放つ堕姫は、辛そうに、苦しそうに叫んでいた様子が印象的だ。「本当はこんなことを言いたくない」という堕姫の真意が伝わってくるようだった。

 堕姫の言葉を受けて、目を見開きしばらく言い返さなかった妓夫太郎の様子から、相当傷ついた様子が窺える。

 そして「ふざけんじゃねぇぞ!」とこれまでにない声量で、感情が込められた声が響き渡る。「お前さえいなけりゃなあ」「お前なんて生まれてこなけりゃ」と続ける。

 本当はそんなことを思っているわけがなかった。後の回想シーンでも明らかになるが、妓夫太郎にとって堕姫は生きる希望だったのだ。相手を傷つけるためだけに本当は思ってもない言葉を選んで、相手にぶつける。

 炭治郎が2人の喧嘩を止めると「何とかしてよ お兄ちゃん」と、堕姫が泣き出す。最後まで堕姫は兄を頼り、必死に助けを求めたのだった。

 貧困や虐待、病気などが蔓延っていた羅生門河岸で生まれ「醜い」と言われて育った妓夫太郎の人間の頃の記憶は、薄暗く、悲しい。堕姫だけが、光だった。

 「唯一心残りがあるとするならば、梅。お前は俺と違ったんじゃないかってことだ」と、妓夫太郎が抱く「なっていたかもしれない」堕姫の姿は、どれも幸せそうで美しい。

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