林遣都×溝端淳平のマウント合戦も見どころに 『愛しい嘘』ラストの展開も雨宮の仕掛け?

 ただ一方で、稜と恋のバトルを繰り広げる秀一もかなりの強敵。自責の念に駆られ、酔いつぶれてしまった望緒を優しく介抱したかと思えば、悪役さながらの演技で正から優美に暴力を振るっていた証拠を巧みに引き出す。危ないと分かっているのに、掴み切れない秀一の底なしの魅力に落ちてしまった人も多いはずだ。そんな2人がどちらがより望緒のことを理解しているかでマウントを取り合う場面も見応えがあった。

 本作は“ラブ”と“サスペンス”のバランスが絶妙で、事件の真相からも恋の行方からも一切目が離せない。第4話はそのどちらも大きな進展を見せ、友達以上恋人未満だった望緒と秀一がついにキスを交わし、三角関係に決着がついたかと思えば、秀一が正に刺されるという衝撃のラストが訪れた。

 しかし、これは秀一が3人目の犠牲者かのように思わせる仕掛けではないだろうか。そもそも正が秀一を恨むことはあっても、彼に奈々江や優美を殺す動機はない。今回“謎の同級生”中野幸の自宅で起きた家事が、望緒と秀一を除く4人でした花火が引火したことによるものだと稜が告白。その復讐として奈々江と優美は殺されたというが、名家の御曹司である正=中野とは言えないため、やはり今回のことは過去の出来事とは関係のない、全てを失った正による単独の事件と推測する。秀一が正に刺されると同時に望緒のグラスが割れる場面。劇中歌「あなただけ」(神はサイコロを振らない)の<姿形変わっても来世もきっと側にいるよ>という歌詞が不穏に響いたが、真実がどうであれ秀一の無事を祈りたい。

■放送情報
『愛しい嘘~優しい闇~』
テレビ朝日系にて、毎週金曜23:15〜0:15放送
出演:波瑠、林遣都、溝端淳平、本仮屋ユイカ、黒川智花、松村沙友理、新川優愛、徳重聡
原作:愛本みずほ『愛しい噓 優しい闇』
脚本:丑尾健太郎ほか
プロデューサー :大江達樹(テレビ朝日)、中込卓也(テレビ朝日)、山本喜彦(MMJ)、小路美智子(MMJ)
演出:樹下直美ほか
音楽:横山克
制作:テレビ朝日
(c)テレビ朝日

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