川口春奈、『紅白』司会をどう盛り上げる? 大河からYouTubeまで全世代に“無敵”状態

 毎年、年末が近づくころに話題となるのが、NHK紅白歌合戦の出場歌手決定のニュースだろう。また、そこで同時に発表される司会者にも大きな注目が集まる。今年も3名の司会者の名前が明らかになったが、とりわけ注目したいのが川口春奈の存在である。今年からは紅白を分けずに男女共に応援する「司会」に統一し、川口は紅組だけでなく番組全体に出演するアーティストを応援する立場になる。

 昨今の紅白歌合戦は、紅組司会として朝ドラのヒロインか、大河ドラマにゆかりのある女優が起用されてきた。第67回(2016年)と68回(2017年)では朝ドラ『ひよっこ』のヒロイン役の有村架純が、第69回(2018年)は第100作目の朝ドラ『なつぞら』のヒロインに決定した広瀬すずが、第70回(2019年)は大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』に出演した綾瀬はるかが、そして第71回(2020年)は朝ドラ『エール』で主人公の妻を演じた二階堂ふみが紅組司会を務めた。多くがNHKで残した功績をひっさげ、その年を締め括る重要な役割を担ってきた紅白司会というポジション。今年の川口は果たしてどのような司会を見せてくれるのだろうか。

 川口がNHKで残した功績といえば、2020年1月19日から2021年2月7日まで新型コロナウイルス感染拡大の影響で大幅に放送期間が伸び、異例づくしの撮影を強いられることになった大河ドラマ『麒麟がくる』での帰蝶役だろう。もともと予定されていた女優の降板により急遽、抜擢されたにも関わらず、川口の帰蝶は凄まじいほどの存在感を見せた。「美濃のマムシ」と呼ばれ恐れられた斎藤道三(本木雅弘)の娘にして、作品の中でも非常に大きなウエイトを占める織田信長(染谷将太)の正室を演じつつ、その姿は時に信長の母のようであり、時には優秀な参謀でもあった。川口は度胸ある芝居で彼女なりの帰蝶像を作り上げ、たちまち視聴者をとりこにする。『麒麟がくる』が彼女にとっての転機と言える作品になったのは間違いないだろう。

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