西島秀俊×中村倫也はどんな“ライダー”に? 期待高まる『仮面ライダーBLACK SUN』

 今年2021年春に生誕50周年を迎えた仮面ライダーは、その50周年記念を盛り上げるべく完全新作の2作品が発表された。1本目は庵野秀明監督の劇場用作品『シン・仮面ライダー』(2023年3月公開)、もう1本が白石和彌監督の配信作品『仮面ライダーBLACK SUN』(2022年配信)だ。

 『仮面ライダーBLACK SUN』は、幼いころから兄弟同然のように育った2人の青年が、敵対して戦うハードなストーリーでファンを掴んだ『仮面ライダーBLACK』(1987~1988年放送)のリメイクである。同じ日食の日に生まれた南光太郎と秋月信彦は、暗黒結社ゴルゴムによって拉致されて改造手術を受ける。やがて光太郎は正義のヒーロー仮面ライダーBLACKを名乗り、ゴルゴムの幹部シャドームーンとして復活した信彦と命を懸けた戦いを繰り広げるというのがあらすじだ。あくまでも番組フォーマットは子ども向け変身ヒーローなので、ゴルゴムが差し向ける怪人を倒す1話完結型の話を重ねているが、随所に親友の信彦を倒さなければならない光太郎の苦悩を滲ませて、1年間の放送を全うした。

 『仮面ライダーBLACK』の主人公はオーディションで当時19歳の新人が起用されたが、リメイク版『仮面ライダーBLACK SUN』では芸歴が長いベテラン俳優の西島秀俊が南光太郎役で発表されている。秋月信彦役の中村倫也も、テレビドラマや映画で活躍している俳優だが、西島とは15歳の年齢差がある。しかし公式サイトの情報を見る限りでは、“光太郎と信彦は同じ日、同じ時に生まれた”という設定を踏襲するらしいので、俳優の実年齢は考慮しないキャスティングなのだろう。

 中村は白石監督が本作以前に撮った『孤狼の血』(2018年)に出演したことがあるので、お互いに手の内がよく分る関係と言える。西島は過去に松竹映画『CASSHERN』(2004年)や、テレビドラマ『怪奇大作戦 セカンドファイル』(2007年)などで特撮作品に出演歴はあるものの、仮面ライダーへの参加は今回が初めてとなるので、どんなアプローチで臨むのか注目される。偶然であるが西島は、庵野秀明脚本、樋口真嗣監督の『シン・ウルトラマン』(公開日未定)の出演も発表されている。

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