『ブルーピリオド』の没入ポイントは主人公の描き方にあり 声優・峯田大夢との親和性も

 矢口を演じる峯田大夢の演技もいい。矢口は美術部に入って以降、不良の一面を持っていたリア充とは思えないほど真っ直でガムシャラだ。故に大きな成長を遂げていくのだが、そのひたむきさを峯田は余すところなく表現している。峯田は声優としてはこれから伸びていくカテゴリーに入るが故、矢口とリンクする部分があるのかもしれない。実際、インタビューで「『今日できないことを今日できるように』を目標にしている」(参照:アニメ ダ・ヴィンチ「峯田大夢「ボケがスルーされることが多々…。実はクールではないです(笑)」声優図鑑」)と語っていたこともある。こうした彼自身の人柄も、努力し続ける矢口との親和性が高そうだ。

 まだまだ目が離せない『ブルーピリオド』。単純に楽しめる作品でもあるが、自分の考え方や生き方を今一度見つめ直したくなる。そんな作品である。最後までストーリーの展開に刮目したい。

■放送情報
『ブルーピリオド』
MBS・TBS系にて、毎週金曜25:25~放送
BS朝日にて、毎週日曜23:00~放送
AT-Xにて、毎週木曜21:00~放送
Netflixにて、先行独占配信
声の出演:峯田大夢、花守ゆみり、山下大輝、河西健吾、宮本侑芽、青耶木まゆ、平野文、福西勝也、神尾晋一郎、橘龍丸ほか
原作:山口つばさ 『ブルーピリオド』(講談社『アフタヌーン』連載)
総監督:舛成孝二
監督:浅野勝也
シリーズ構成・脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:下谷智之
美術監督:仲村謙 / 金子雄司
美術設定:緒川マミオ / 中島美佳
撮影監督:服部安
色彩設計:歌川律子
3DCG監督:大見有正
(c)山口つばさ・講談社/ブルーピリオド製作委員会
公式サイト:https://blue-period.jp/

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