二宮和也、2度目の“軍兵役”をどう演じる? 『硫黄島からの手紙』から約15年の変化に期待

 そんな“生”を感じさせる役者・二宮が『収容所(ラーゲリ)から来た遺書(仮)』に挑む。二宮本人は本作への出演について「ただただ帰ることを想(おも)って、行ってきます」とたった一言のコメントを残しているが、多くを語らない姿が実に二宮らしい。ユーモアがあり、クールな一面を持ちながらも実は心の底に熱い炎を燃やしている。そんな二宮だからこそ、この一文には多くの意味が込められているのだろう。

 『硫黄島からの手紙』から約15年が経ち、取り巻く環境も変わる中で二宮自身が役者としてもひとりの人間としても大きく変化していることは想像に難くない。『母と暮せば』(2015年)、『検察側の罪人』(2018年)、『浅田家!』(2020年)など多くの作品に出演し、それぞれで二宮にしかできない表現で役を全うしてきた。そうした中で再度、二宮のキャリアの土台を固めた“軍兵役”に挑むことで、さらに開花した「生命力」を感じられる一作になるのではないだろうか。

■公開情報
『収容所(ラーゲリ)から来た遺書(仮)』
2022年、全国東宝系にて公開
出演:二宮和也ほか
原作:『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(辺見じゅん著/文春文庫刊)
監督:瀬々敬久
脚本:林民夫
企画プロデュース:平野隆
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:東宝

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