『ハッピーアワー』共同脚本・野原位監督作『三度目の、正直』2022年1月公開 特報映像も

 10月30日より開催される第34回東京国際映画祭コンペティション部門に選出された野原位監督『三度目の、正直』が、2022年1月下旬よりシアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開されることが決定。あわせてティザービジュアル、特報映像、場面写真が公開された。

 本作は、黒沢清監督『スパイの妻』、濱口竜介監督『ハッピーアワー』の共同脚本を担当した野原の劇場デビュー作。『ハッピーアワー』で主役のひとり純を演じた川村りらが主演を務める。川村のほか、多数のキャストが『ハッピーアワー』に引き続き出演し、神戸を舞台に撮影された。また、神戸出身のラッパー・小林勝行が俳優に初挑戦。自身を投影した役柄で、劇中でもライブを披露する。

 月島春は、パートナーの連れ子・蘭がカナダに留学し、言い知れぬ寂しさを抱えていた。そんな時、公園で記憶を失くした青年と出会う。過去に流産も経験している春は、その青年を神からの贈り物と信じ、今度こそ彼を自らの傍で育てたいと願う。一方、春の弟・毅は音楽活動を続けている。その妻・美香子は精神の不安を抱えながら、4歳の子を育て、毅の創作を献身的に支えていた。それぞれの秘めた思いが、神戸の街を舞台に交錯する。

 公開されたティザービジュアルでは、車窓から外を眺める春の表情とともに「どうしても、諦めきれない」というコピーと、神戸が一望できる高台のカットが添えられている。

映画『三度目の、正直』特報映像

 特報映像では、ヴィジュアルと同じく坂道のシーンが冒頭に映し出され、出村弘美演じる美香子の独白とともに、主要な登場人物たちの姿が捉えられる。ラストでは、春がカメラに向かって歩きながら、「出ていくんやったら、死ぬで」と囁くシーンが描かれている。

野原位監督 コメント

共同脚本を務めた濱口竜介監督の『ハッピーアワー』では、スタッフとしても神戸で1年以上現場を体験し、演者とスタッフの信頼関係がどれほど映画内の世界に影響するかを痛感しました。ようやく自分の映画を撮れるとなったタイミングで迷わず彼らに参加オファーをしました。山と海、都市がコンパクトに共存する神戸の街も変わらず魅力的でした。
主演の川村りらさんはカメラを通して見ると、溢れ出る力強さがあり、発する声に誠実さを感じる俳優さんです。人を撮りたいということにおいては『ハッピーアワー』と共通する部分がありますが、異なる趣の作品になっていると思います。登場人物たちの感情に寄り添いながら観ていただければとてもありがたいです。

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■公開情報
『三度目の、正直』
2022年1月下旬、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
出演:川村りら、小林勝行、出村弘美、川村知、田辺泰信、謝花喜天、福永祥子、影吉紗都、三浦博之
監督・編集:野原位
脚本:野原位、川村りら
撮影監督:北川喜雄、飯岡幸子
助監督:鳥井雄人
音楽:佐藤康郎
制作:三宅陽子
エグセクティブ・プロデューサー:原田将、徳山勝巳
プロデューサー:高田聡
製作:NEOPA,Inc
配給:ブライトホース・フィルム
2021年/112分/ビスタ/カラー/5.1ch
(c)2021 NEOPA Inc.
公式サイト:sandome.brighthorse-film.com

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