『おかえりモネ』菅波と百音の結婚は一旦の“保留”に 音楽の力を感じた宮田の優しい音色

 『おかえりモネ』(NHK総合)東京編ラストとなる第19週「島へ」は、百音(清原果耶)と未知(蒔田彩珠)の姉妹として、百音と菅波(坂口健太郎)の過去に対しての心のわだかまりが溶けていく物語だ。

 汐見湯に鳴り響くホルンの音色。ホルンの元演奏家で、菅波の患者だった宮田(石井正則)が吹く優しい音色は、幼い頃に同じ金管楽器のトランペットを吹奏楽で吹いていた百音の心にも染み渡っていた。

 2011年の夏、耕治(内野聖陽)に「また吹いてみないか」と言われ、百音は「音楽なんてなんの役にも立たないよ」と返した。あれから8年が経ち、宮田の吹くホルンを聴いて、再び百音は音楽が持つ楽しさ、喜びを思い出すことが出来た。「音楽ってこんなにも背中を押してくれるものなんですね」ーーそれは理屈なんかではなく、言葉以上に胸にじんわりとこみ上げる感情、音楽が本来持っている力だ。

 もちろん、宮田が再びホルンを手に取ったという物語性もある。一人の医師の選択によって、宮田は人生をかけてきたものを一気に失くした。菅波が取った過去の選択を変えることはできないが、そこから今を、未来を変えることはできる。実際、菅波は百音と出会い、相手の痛みを想像することができるようになった。そして、その未来で新たな人生を歩む宮田と再会することができたのだ。

 百音は東京から気仙沼、菅波は登米から東京へ。再びのすれ違いに結婚は一旦の保留となった。

「一緒にいるってどういうことでしょう」
「一緒に2人の未来を考えるってことじゃないですか?」

 坂口健太郎が出演した今朝の『あさイチ』(NHK総合)にVTR出演した清原果耶は、いま大事にすべきことを選んでそれを受け止めて急がない、無理をしないところが2人らしいと話していた。

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