【ネタバレあり】『ボイスII』“白塗り野郎”のキャストが判明 唐沢寿明が見せた名演

 樋口が関わった事件によって間接的に傷付いた人々の存在を示し、「お前のせいじゃない……本当にそう思うか?」と、秋葉は投げかけた。「強すぎる正義」「都合の良い正義」、樋口の正義を否定する言葉を秋葉は並べ立てる。「貫いた正義の先には、いくつもの罪が生まれた」とも言った。けれど樋口は“貫いて”きたわけではなく、その度に迷ってきたはずだ。「何が正しくて、何が間違っているのか、分からない」というその言葉通り。自身の正義、あるいは自身の存在は犠牲を伴うのかーーこれまでにも考えなかったはずはない。重藤(増田昇太)が死に、大樹(鳥越壮真)が傷付けられた今、まさにその疑念に苦しんでいるはずだ。樋口とて、刑事である前に人間。けれど「だから刑事を続けている」という樋口は、悲しいほどに刑事である。

 そのころ石川(増田貴久)ら仲間たちは、樋口を助けるべく懸命に走り回り、動いていた。居場所が分かり、息を吹き返したときには心から喜んだ。その姿こそ「樋口彰吾」が迷いながらも選び続けてきた正義の、ひとつの答えなのではないだろうか。

 消えた4人の男、そして刈谷との関係性は分からぬまま、小野田本部長(大河内浩)は姿を消した。重ねて第5話では、捜査員・片桐(中川大輔)の表情が不自然にフォーカスされていたようにも思う。いよいよ明らかになった白塗り野郎の正体(安藤政信)。魔の手はさらに大樹を蝕み、幼い手を汚させようとまでしている。

 「お前は俺だ。俺はお前だ」ーーこの言葉の本当の意味が知りたい。正義とは何かを自分なりに考えながら、この先を見届けたいと思う。

■放送情報
『ボイスII 110緊急指令室』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:唐沢寿明、真木よう子、増田貴久、宮本茉由、中川大輔、藤間爽子
原作: Based on the series “Voice”,produced and distributed
by Studio Dragon Corporation and CJ ENM Co., Ltd,and written by Jinwon Ma.
脚本:浜田秀哉
音楽:ゲイリー芦屋
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:尾上貴洋、能勢荘志、戸倉亮爾 (日テレアックスオン)
演出:大谷太郎、久保田充、西村了(日テレアックスオン)、茂山佳則(日テレアックスオン)
制作協力:日テレアックスオン
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/voice2/
公式Twitter:@voice_ntv
公式Instagram:@voice.ntv

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