百田夏菜子×佐々木彩夏の“ももクロ共演”も 『コタローは1人暮らし』物語は少しずつ核心へ

 夜中に呼び鈴が鳴り、玄関を開けるもそこに来訪者はなく、足元には謎の小石が……。「アパートの清水」に突如起こった怪奇現象から始まった『コタローは1人暮らし』(テレビ朝日系)第7話。コタロー(川原瑛都)に話を聞いてみると、かつて施設にいたときにも夜中に起きて石を配ったり「良くないこと」を口にすることがあったという。そして、そのときの自分は「本当のわらわではない」と、狩野(横山裕)と田丸(生瀬勝久)に念を押す。その夜。またも狩野の部屋の呼び鈴が鳴った。ドアを開けた狩野に「一緒に寝る」「ひとり、やだ」と、しがみついて甘えるコタロー。いつもの“とのさま語”もない。コタローを部屋に入れるか、強くありたいコタローの意思を尊重するかーー揺れる狩野だったが、コタローを自室へ帰すことに。寝顔を見つめながら、初めて見た「本当のコタロー」の姿に、狩野は切ない表情を浮かべる。

 別の日。コタローが綾乃(百田夏菜子)とともにメイド喫茶へ行ったことを発端に、高級なティッシュを使っていること、何社も新聞をとっていることにまで発展した狩野の“コゴトにより、2人の仲は決裂。子どもっぽい意地の張り合いが始まった。もっとも、こうしたコタローの行動には、理由があるのだがーー。

 「ママってどうしてあんなにうるさいんだろう」。タイムリーなタクヤ(前多健登)の言葉に、深く同意するコタロー。2人は“大事に気づいてもらうための家出”を決行するが、花輪先生(西畑大吾)に見つかってしまい、あっけなく終了。このところ居眠りが続いてたタクヤは、その場に倒れ込むように眠ってしまう。

 タクヤの母親の迎えを待つ間、花輪先生はコタローに、タクヤと重なる自身の過去を打ち明ける。大人になっても幼少期のことを引きずっている自分が情けない、自分のような子どもの力になりたいのにーーそう言いながら、今にも眠りに落ちてしまいそうな花輪先生の頭を、コタローが優しく撫でる。

 コタローの優しさは、コタローが“求めている”優しさなのかもしれないと時々思う。あるいはいつか誰かがくれた、記憶のなかにある優しさ。「一緒に寝る」「ひとり、やだ」ーー7話にして初めてこぼれた「たったの5歳」のコタローの本音。優しく頭を撫で「起きるまでそばにいる」と誰かに、きっと母親に、言ってほしいに違いないのだ。「家族は大事にしなければ」とタクヤに説いた、ー人暮らしのコタローの言葉が切なく胸を刺す。

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