OL×バカリズム×ヤンキーが生み出す“新たな笑い” 『地獄の花園』が面白くないわけがない

バカリズム、『地獄の花園』で新たな笑い

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、『ヤンキー母校に帰る』(TBS系)、『ごくせん』(日本テレビ系)などヤンキードラマで育った大和田が『地獄の花園』をプッシュします。

『地獄の花園』

 OL×バカリズム。面白くないわけがないだろうと、予告編だけでワクワクが高まっていたバカリズム脚本の最新作『地獄の花園』。本作は、主演の永野芽郁が、普通のOLライフに憧れる主人公・直子を演じ、日本中のOLが繰り広げる抗争に巻き込まれていく壮大なストーリーを描きます。

 バカリズムが向田邦子賞・ギャラクシー賞を受賞し、一躍ドラマ界隈でその作風が評価されるきっかけとなったのが『架空OL日記』(日本テレビ系)です。同作はOLの日常を描くドラマで、そもそもバカリズムが2006年から3年もの間、銀行勤めのOLのフリをしてネット上で綴っていたブログが原案。『地獄の花園』はもともと、女子高生のバイオレンスな話を書いていたようですが、バカリズムが監督に「設定をOLにしませんか?」と提案したというものだから、相当なOLへの思い入れが感じられます。

 同じOLという種族(?)でも『地獄の花園』に登場するのは、『架空OL日記』とはまた別の世界軸のOLたち。まず、社内で同じように業務をこなす彼女たちは、「堅気のOL」「ヤンキーOL」に分けられる。よくある学園ヤンキーものでは、両者がうまく共存する世界があまり描かれてこなかったイメージですが、本作ではヤンキーOLと堅気のOLが、どうもうまくやっている。廊下で、佐竹一派(川栄李奈)と安藤一派(菜々緒)というヤンキーOLの乱闘が起きている最中、直子(永野芽郁)ら堅気のOLたちにとっては、日常茶飯事とばかりにその横を素通り。そして勢力争い後、ボロボロになりながらも、ヤンキーOLたちはコピーや電話応対など、きちんと仕事をこなす。その違和感であり、ギャップに、冒頭からクスッとした笑いが続きます。

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