清⽔崇、向井康介、川瀬陽太らの絶賛コメントも 日中韓合作映画『湖底の空』予告編公開

日中韓合作映画『湖底の空』予告編

 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020グランプリ受賞作『湖底の空』が、6⽉12⽇より新宿Kʼs cinemaほかにて公開されることが決定。あわせて予告編が公開された。

 本作は、インディペンデント作品ながら、韓国、中国、⽇本にまたがるロケを敢⾏し、アジア各国に⽣きる⼈々を描いた人間ドラマ。中国・上海に暮らすイラストレーターの空は、出版社に勤める⽇本⼈の男性・望⽉と出会う。異郷の地で暮らす2⼈は、似たような境遇から徐々に距離を縮めていく。そんな空のもとに双⼦の弟・海が訪ねてくる。実は双⼦の間には重⼤な秘密があったのだった。

 空と海をひとり⼆役で演じるのは、韓国インディペンデント映画のミューズ、イ・テギョン。その2⼈に振り回される日本人男性・望⽉を阿部⼒が演じた。そのほか、武⽥裕光、アグネス・チャン、みょんふぁなど国際的なキャストが集結。『L'Ilya〜イリヤ〜』『⾆〜デッドリー・サイレンス』など、インディペンデントで映画を作り続けてきた佐藤智也が監督を務めた。

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020グランプリ作『湖底の空』予告編

 公開された予告編は、空と海の双子が、美しい湖をもつ韓国・安東で過ごした子供時代のシーンから始まる。20年後、成長した2人が上海で暮らす様子が映し出され、ある秘密を抱えていることが暗示される内容となっている。

 また、清⽔崇、向井康介、川瀬陽太らから絶賛コメントも寄せられた。

コメント

清⽔崇(映画監督)

⼈⽣の静と動が、光と闇で絵画のように紡がれていく。
陰と陽、⿊と⽩、海と空、男と⼥、⽗と⺟、⼼と体、そして⽣と死……
決して交わる事のない、それでいて互いが無いと成⽴し得ない、相反する様々なモチーフ。 性や国籍、⾔葉や環境……あらゆる境界を越えて、
佐藤監督の優しい眼差しと穏やかなタッチがその苦しみも悲しみも、なだめていってくれる。

向井康介(脚本家)

“過誤”というもうひとりの⾃分から逃げ続ける⼥。寄辺を失ってもなお誰かを追いかけたい男。暗い影を背負った物語のはずが、最後は清々しい⾵が吹く。息苦しさの先に⾒える光。その通り抜けの良さが癖になる。ラストカットは何度⾒ても⾊褪せない。

川瀬陽太(俳優)

⾃分は間違った選択の「成れの果て」なのでは、と思う時がある。おかした過ち、酷い⾔葉、⽬を 逸らし何も⾏動出来なかった瞬間、、、そんなもので形作られていると。
⾃らを肯定できぬままアジアをたゆたっているふたりが傷だらけゆえ離れそれでも近づこうとする様を⾒ていて俺も同じだ、でも、だからこそ転びながら⾏くしかないんだよな、と気持ちがスッとした。

本⽥隆⼀(映画監督)

佐藤監督の作品を初めて観たのは20年前。きめ細やかな演出の中に、突然ハッとさせられる 瞬間があり、今でもハッキリと記憶に残っています。そしてその繊細でありながら、観る⼈の⼼に忘れられない衝撃を与える演出は『湖底の空』で完成の域に達していると感じました。

塩⽥時敏(映画評論家・ゆうばり国際ファンタスティック映画祭プログラマー)

オープニングから⾒逃すなかれ。そこには、この映画のテーマや全てが、⾒事に映像で表現されている。佐藤智也監督はゆうばりの星だ。

モ・ウニョン(プチョン国際ファンタスティック映画祭プログラマー)

安住の地を求めて彷徨う現代の若者たちと、それでも前を向くエネルギーと希望のメッセージ。⽇本と韓国、中国を⾏き来しながら⾃分の中のもう⼀⼈を通して真の⾃分を探していく主⼈公の姿は、触れ合いが難しくなり⼀緒にいることの意味がより⼤切になってきた今、⼼に⼤きく響くでしょう。

⼯藤じゅんき(ラジオパーソナリティー)

過去の傷が出会いを通して変化していく様⼦。美しい映像と繊細な⼼理描写で国と⾔葉の壁 を軽々超えて⼼に届きました。

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■公開情報
『湖底の空』
6⽉12⽇(⼟)新宿Kʼs cinemaほか全国順次公開
出演:イ・テギョン、阿部力、みょんふぁ、武⽥裕光、アグネス・チャン、ウム・ソヨン、ジョ・ハラ、周亜林、蔡仁堯、早川知⼦、王玫⼦、⾦暁明
監督・脚本:佐藤智也
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
配給協⼒:ミカタ・エンタティンメント
製作:マレヒト・プロ
(c)2019MAREHITO PRODUCTION

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