『るろうに剣心 最終章 The Final』は過去作未見でも楽しめる 実写化としてこの上ない出来

 『るろうに剣心 最終章 The Final』、もうご覧になられましたか?

 これまで、『るろ剣』に縁がなかった方は、「シリーズの途中から観るなんて内容わかるかな」とか「最終章から観るってあり? 」と考えているかもしれません。

 全然問題ありません、保証します。

 何を隠そう、筆者は原作未読な上に、なぜか江戸を舞台にしたコメディだと勘違いしていたほど『るろ剣』初心者だったのに、バッチリ楽しんで、どハマりできたんですから。

 というわけで、今回は『るろうに剣心 最終章 The Final』をシリーズバージン視点で掘り下げていきますよ。

最終章から観たって構わない

 まず、『るろうに剣心 最終章 The Final』は、登場人物の関係性やこれまでの話の流れが理解できるストーリーになっています。漫画の「人誅編」と「追憶編」からなり、どちらも剣心というキャラクターを語る上で欠かせない重要なイベントだそうですが、予備知識がなくとも、キャラクターの関係性は明瞭な上に会話の節々からヒストリーを窺い知ることができますし、ストーリーはリベンジもので明快です。

 剣心のピンチを助けるためにちょこちょこと登場するキャラクターは、その存在感と演出から、「過去に何かあったけれど、剣を交わした結果、良き友となったのだろう」と推測可能です。だから、シリーズ未見でも劇場で思う存分楽しめます。むしろ、予備知識ゼロで観た方が、衝撃と感動を楽しめるのではと思うほどです。

 では、なぜそんなにいいのでしょうか? ここからは、筆者がハマった理由を書いてきます。

日本はアクションスターだらけだった!

 『るろうに剣心 最終章 The Final』の最大の見どころは、なんと言ってもアクションです。

 正直言って、筆者は、邦画はドラマジャンルが得意で、アクションは不得意だと思っていました。しかし、それは大きな勘違いであることに気づきました。

 『るろうに剣心 最終章 The Final』は初っ端から新田真剣佑が、列車の狭さを利用して華麗な大立ち回りを見せます。踊っているのか、戦っているのか、パルクールなのか、その全てなのか、目と脳が追いつかないほど。斎藤一を演じる江口洋介は、今年53歳とは思えないほどキレの良い動き。

 主演の佐藤健に至っては、人間の動きとは思えません。ワイヤーも使用されていますが、それは、『グリーン・デスティニー』のようにワイヤー独特の動きを生かしているのではなく、あくまで佐藤健の類稀なる身体能力とポテンシャルをあげ、人間ができるかできないかのギリギリのアクションを再現するサポート程度です。

 見せ場となるアクションシーンは何回も登場し、その度に目にも止まらぬ早業の死闘が画面いっぱいに映し出されます。あまりの早さに、人に天然のブラーがかかっているよう。

 しかし、驚くのはまだ早いのです。俳優の動きは早回しを使って俊敏に動いているように見せているのではなく、本人たちがトレーニングを積んだ結果なのだとか。それを強調すべく、背景に雨や散りゆく花びらなどを降らせています。もし、早回しをするのなら、画面上の物理法則を歪めかねない、散り物、舞い物、落ち物はポストプロダクションで加える以外避けたいはず。本シリーズでは、こういった落ち物がアクションが本物であることの証明のように小道具として幾度となく登場しています。