吉沢亮、『なつぞら』とは正反対の『青天を衝け』の熱血ぶり “番長”板橋駿谷との再共演も
大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)第6回「栄一、胸騒ぎ」では、新キャストが続々と登場する。
それが、病にかかった慶喜(草なぎ剛)の婚約者の代わりとして正室になる美賀君(川栄李奈)、家定(渡辺大知)の正室となる篤君(上白石萌音)である。篤君は演じる上白石萌音にとっての故郷の方言でもある薩摩弁が特徴的。慶喜と仲の良い徳信院(美村里江)に嫉妬し、度々かんしゃくを起こしては慶喜を困らせる美賀君と個性豊かな姫君が加わった。
そして、栄一(吉沢亮)たちの住む血洗島にも新たな人物が初登場する。それが高島秋帆(玉木宏)に次いで栄一に影響を与える人々に数えられる剣術家の真田範之助(板橋駿谷)。「北武蔵の天狗」の異名を持つ長七郎(満島真之介)の噂を聞きつけ、道場破りにやってくるのだ。演じる板橋駿谷と吉沢亮の組み合わせで思い出されるのは、2人が共演した作品であり、板橋のブレイクのきっかけとなった朝ドラ『なつぞら』(NHK総合)。吉沢亮&STAFFの公式Twitterにも2人のツーショットがツイートされ話題になっている。
真田は『なつぞら』の番長を彷彿とさせるような勇ましいキャラ。左頬にある深い太刀傷が歴戦の勇士であることを物語っている。喜作(高良健吾)と栄一を圧倒するものの、長七郎の前に敗北。竹刀を交えたことでその晩には真田を囲み酒を飲んで語り合うこととなる。
番長はなつ(広瀬すず)に良子(富田望生)にと惚れっぽいキャラであったが、これまた真田も少々惚れっぽい。千代(橋本愛)をじろじろと見ては「こんな田舎にあんな美女がおったとは……」と驚きを見せるのだ。これに尾高家の長男である惇忠(田辺誠一)も黙っていない。大事な妹である千代は「長七郎に剣で勝った者にしかやれねぇのう」と。
タイトルの「栄一、胸騒ぎ」とは、ついに動き出した栄一の千代への恋心を指す。これまでも各話に予兆と取れる様々なシーンがあったが、栄一の心を突き動かしたのは千代が勢いから言ってしまった「千代はそんな栄一さんをお慕い申しておるんだに!」という一言からだった。その言葉に栄一は分かりやすく動揺。さらに、ひょんなことから千代に手を握られ、「血がぐるぐるして脳天から体の先までどっとこどっとこ巡ってやがる!」と胸を苦しくさせる。似た者同士である真田と番長に比べ、吉沢亮が『なつぞら』で演じた天陽はあまり感情を表に出さないキャラだった。長七郎に勝負を挑んだ喜作と栄一、千代の三角関係が勃発する血洗島に対して、嫁など誰でもよいとろくに言葉もかけずに務めに専念する慶喜とも対照的である。