生田斗真の圭佑をまだ観ていたい 『書けないッ!?』最終回が示した“僕は僕だ”のメッセージ
生田斗真が主演を務めるドラマ『書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~』(テレビ朝日系)が、3月13日に最終回を迎えた。
1時間スペシャルとなった最終回で主軸となったのは、圭佑(生田斗真)が脚本家として『富豪教師Q』を書き上げられるかどうか。スケジュールの都合上、第9話はベテラン脚本家の原口正宗(坂田聡)が執筆したが、八神隼人(岡田将生)からの説得もあり、圭佑がプロデューサーの東海林(北村有起哉)に全話の脚本を書かせてほしいと直訴。圭佑は見事、第9話と最終回を4日で脱稿することに成功し、どちらも初稿で決定稿に持っていく。
わざわざ吉丸家に思いを伝えに来た八神が脚本から感じた圭佑の作品への愛、本音を言わない東海林が圭佑と心中すると告げた覚悟、最終回の結末に悩む圭佑に奈美(吉瀬美智子)が言った作品の世界観はちゃんとあなたの中にあるという言葉。それぞれが支えとなって『富豪教師Q』を最終回まで導いたのは事実だが、オリジナリティーを持ってラストを書き上げたのは紛れもなく圭佑である。
圭佑は『富豪教師Q』の神宮寺尊に何かを託そうとしていた。神宮寺は自分の存在する意味をずっと探し続けてる男。それは追い詰められた時に現れる圭佑の分身・スキンヘッドの男(浜野謙太)の存在とも重なっていた。今までは頭ごなしにツルツルを否定していた圭佑が辿り着いた答えは、「君は僕だ」と自分自身を認めること。ツルツルに手を差し伸べる圭佑の顔はいつになく晴れやかだ。
「僕は僕だ。他人と比べても仕方がない」
脚本家の仕事のあり方を見出した圭佑のこの言葉が、ドラマの本当のメッセージのように思える。圭佑の才能に劣等感を抱き始めた奈美の自己嫌悪や本当の父親であるDJ YOO(やついいちろう)に会わずに今の家族、今の自分に向き合った絵里花(山田杏奈)と、全ては「僕は僕だ」という答えに繋がっていく。