長谷川博己と染谷将太が一触即発のにらみ合い 『麒麟がくる』本能寺の変が目前に

 光秀(長谷川博己)は、己の生末を暗示するかのような不思議な夢を見続ける。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の第42回「闇に光る樹」では、家康(風間俊介)の戦勝祝いの席で、光秀が信長(染谷将太)から激しい叱責を受ける。

 天正七年、光秀はとうとう丹波平定に成功する。信長はこの功績にたいそう喜び「従五位上」という官位を授けてもらえるよう朝廷に願い出てくれるとのこと。だが東宮(加藤清史郎)を帝にしようとする気持ちは依然として変わらず、二条に作った住まいに東宮を移し新たな朝廷を造ろうと企んでいた。御所替えの奉行を申し付けられた光秀と細川藤孝(眞島秀和)は、この行き過ぎた行動に疑問を呈していた。

 このところ、光秀は毎日のように同じ夢を見続けている。それは、大きな樹を登って月を目指す信長を阻止するため、斧で樹を切り倒すというものだった。光秀は夢の中の自分が、信長が命を落とすと知りつつ樹を切り倒そうとしていることに恐ろしくなり、「このまま同じ夢を見続ければ、儂は信長様を……嫌な夢じゃ」と呟くのだった。しかしこの夢こそが、光秀の堪忍袋そのものを表していた。

 その後、光秀は目の治療のために京を訪れていた帰蝶(川口春奈)に会いに行く。斎藤道三(本木雅弘)の娘ゆえ、性格も考え方も父親とよく似た帰蝶を頼り、意見を求めようとしていたのだ。「(信長の傍若無人ぶりを)道三様なら、どうなさいましょう」と問う光秀に、帰蝶は思いつめた表情で「毒を盛る。信長様に」と答える。新たな世を作るために共にやってきた信長に毒を盛るのは、光秀にとっては己に毒を盛ることに等しい。だが、今の信長を造ったのは道三と光秀なのだから、自らが責任をもって始末をするしかない、それが道三の考えだと、帰蝶は説いた。思えば帰蝶が信長の元に嫁いだ時から、運命の歯車は回りだしていた。父の考えが手に取るようにわかる帰蝶だからこその答えだが、最初の夫を毒殺され、この血筋に誰より悩まされてきたのもまた、帰蝶。帰蝶は目に涙をため「私は、そう答える父が大嫌いじゃ」と嘆くのであった。