『ボス恋』『ホリミヤ』など出演作が急増 久保田紗友、2021年を代表するブレイク女優に?
昨年の秋クールにテレビ朝日系列で放送され、あまりにも突拍子もないクライマックスで話題を集めた『先生を消す方程式。』で、主要な生徒役の1人・長井弓役を演じていた久保田紗友。先日21歳になった彼女は、現在放送中のTBS系列の火曜ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』や、2月からMBS・TBSの「ドラマイズム」枠で放送される『ホリミヤ』など、ここにきて出演作が急増している。
そんな久保田のキャリアを振り返ってみると、かなり早い段階から期待が注がれてきたことがよくわかる。地元・札幌で子役として活動を始め、2013年にBS-TBSのドラマ『神様のイタズラ』でいきなり主演に抜擢。しかも同作のコンセプトが“新人女優・久保田紗友を世界デビューさせる新プロジェクト”と、まさに鳴り物入りでの全国区デビューとなったわけだが、正直なところブレイクにまでは至らず。それでも北川悦吏子が脚本を務めた『運命に、似た恋』(NHK)など端役として出演したドラマや映画で印象的な雰囲気を放ち、さらにはCMにも多数出演するなど、いつ弾けてもおかしくないほど充実した経歴を積み重ねていくことになるのである。
NHKの朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』では、ドラマ後半、ヒロインの娘さくら(井頭愛海)が出入りするジャズ喫茶で働くアルバイト店員の五月役として登場する。妊娠をきっかけに恋人の夢のために行方をくらますという複雑な心情を抱え続ける役柄は、さくらに変化のきっかけを与え、それはすなわちヒロインであるすみれ(芳根京子)とドラマ全体にも大きな影響をもたらしたことは言うまでもない。多くの若手女優が朝ドラ出演を機に急激に出演作を増やしたように、久保田にとってもこれがひとつのターニングポイントとなったと考えて良いのではないだろうか。
続いて出演した映画『ハローグッバイ』では、萩原みのりとダブル主演を務め、孤独を紛らわすために万引きを繰り返す優等生の役を演じる。さらに『過保護のカホコ』(日本テレビ系)では、高畑充希が演じた主人公の従姉妹役を演じ(その役と思しき姿で『同期のサクラ』(日本テレビ系)にもゲスト出演を果たす)、『この世界の片隅に』(TBS系)では松本穂香演じる主人公の妹役と、着実に演じる役どころは大きくなっていく。そしてこの頃から“何かを抱えた優等生”であったり、いわゆる“しっかり者”タイプの役が完全に板についていったように思える。