茅野愛衣は新たな領域へ 主人公から名バイプレイヤーとしての役割まで担う注目の声優陣

主人公を引き立てながら個性も発揮するプロ

『弱キャラ友崎くん』(c)屋久ユウキ・小学館/「弱キャラ友崎くん」製作委員会

 茅野のようにメインでない時でも存在感を発揮する声優は、他にもたくさんいる。今期『弱キャラ友崎くん』で、主人公の友崎にリア充になるための攻略法を伝授する、才色兼備のヒロイン=日南葵を演じる金元寿子もその一人に挙げられるだろう。

 ハリのある透明感のある金元の声質は王道ヒロインにぴったりで、これまでに『食戟のソーマ』のメインヒロインで学園の女王である薙切えりな、『GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』では容姿端麗な金髪エルフの美少女のテュカ・ルナ・マルソーなど演じてきた。

 個性的な役柄も多く、『侵略!イカ娘』の主人公=イカ娘は有名だ。『BanG Dream!』では劇中バンド=Afterglow結成のきっかけを作った羽沢つぐみ、他にも『炎炎ノ消防隊』では、アーグ大隊長の孫でおっとりした丸眼鏡のアサコ・アーグ、『ガールズ&パンツァー』ではプラウダ高校の隊長で、見た目はちびっ子のカチューシャ。放送中の『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』では、主人公ルーデウスの若く美しい母親のゼニス・グレイラットを演じている。

 ほかにも佐倉綾音は、『神様になった日』の佐藤ひななど麻枝准作品ではお馴染み。少しハスキーがかった低めの声が特徴で、『かくしごと』の筧亜美など、ツッコミ台詞をしゃべらせたら天下一品だ。

 『五等分の花嫁』の天真爛漫娘の中野四葉、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の小悪魔少女=一色いろは、『僕のヒーローアカデミア』の麗日お茶子、『ブラッククローバー』のセクレなど、演じる役どころの幅広さで言えば他の追随を許さない。『進撃の巨人 Final Season』では、男勝りで鎧の巨人の継承に励むガビ・ブラウンが好印象だ。

 とかく主人公に注目が集まりがちなアニメ作品だが、それを引き立てながら自身の個性も発揮する。同時にいくつもの作品に出演しながら、決してそれがマイナスにはならない。そんなプロに徹した声優たちの存在にも目を向ければ、きっと何倍も楽しめるだろう。

※煉獄杏寿郎の「煉」は「火」に「東」が正式表記。
※島崎信長の「崎」は「たつさき」が正式表記。

■榑林史章
「山椒は小粒でピリリと辛い」がモットー。大東文化大卒後、ミュージック・リサーチ、THE BEST☆HIT編集を経て音楽ライターに。演歌からジャズ/クラシック、ロック、J-POP、アニソン/ボカロまでオールジャンルに対応し、これまでに5,000本近くのアーティストのインタビューを担当。主な執筆媒体はCDジャーナル、MusicVoice、リアルサウンド、music UP’s、アニメディア、B.L.T. VOICE GIRLS他、広告媒体等。2013年からは7年間、日本工学院ミュージックカレッジで非常勤講師を務めた経験も。

■放送情報
『弱キャラ友崎くん』
TOKYO MXにて毎週金曜日22:00~放送
AT-Xにて毎週金曜日21:00~放送(※リピート放送は毎週火曜日9:00~/毎週木曜日15:00~)
BS11にて1月9日より毎週土曜日22:00~放送
※放送日時は都合により変更になる可能性あり
原作:屋久ユウキ「弱キャラ友崎くん」(小学館ガガガ文庫刊)
キャラクター原案:フライ
監督:柳伸亮
出演:佐藤 元、金元寿子、長谷川育美、茅野愛衣、前川涼子、稗田寧々、島崎信長、岡本信彦、水野駿太郎
シリーズ構成:志茂文彦
キャラクターデザイン:矢野茜
音響監督:本山哲
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:水谷広実
音楽制作:ポニーキャニオン アップドリーム
プロデュース:ドリームシフト
アニメーション制作:project No.9
オープニング主題歌:DIALOGUE+「人生イージー?」
エンディング主題歌:DIALOGUE+「あやふわアスタリスク」
公式サイト:http://tomozaki-koushiki.com/
公式Twitter:@tomozakikoshiki

関連記事