広瀬アリス「“どれだけ聞き合えるか”が大事」 『知ってるワイフ』で変化した結婚観を語る

 関ジャニ∞の大倉忠義主演のドラマ『知ってるワイフ』(フジテレビ系)の放送がスタートし、怒涛の夫婦生活の描写には「リアルだった」「過去の自分を見ているよう」と共感の声が溢れている。

 韓国の同名ドラマを原作とした本作は、結婚生活の不満と後悔を描きながら、「あの日、あの時に戻りたい」という悲痛な願いがかなってしまい、奇跡の人生を手に入れた主人公を通して、夫婦の普遍的ともいえるテーマを描くファンタジーラブストーリー。

 今回、元春の妻・澪役を演じる広瀬アリスにインタビュー。恐妻役を「気持ち的には楽です(笑)」と怒るシーンなども楽しんで演じたという広瀬に、澪を演じたことで変化した結婚観などを語ってもらった。

怒るシーンは、ストレス発散に

――第1話を観て、「この旦那さんは無理だなぁ」と思いました(笑)。

広瀬アリス(以下、広瀬):そうなりますよね(笑)。全国の主婦のみなさんにも、共感いただけるのではと思っています。

――子供を持つ主婦役は初。それでいて、恐妻役なんですよね。

広瀬:でも、恐妻は気持ち的には楽です(笑)。正統派ラブストーリーは、私はちょっと恥ずかしいです。怒るシーンは、ストレス発散にもなりました(笑)。

――恐妻を演じる上で意識したことは?

広瀬:台本を読んで、(澪が元春に対して)“ふつうに怒る感じじゃないな”とわかったんです。韓国版を観ても奇声に近い印象があったので、そこに近づけたいな、とは思っていました。喋るペースやトーンはテストから本番で合わせていったんですけど、かなりのインパクトを残したかったので、思いっきり怒鳴らせていただきました(笑)。物を投げる時にも、どちらかというと大倉さんをめがけて投げていました(笑)。

――大倉さんはどんな反応を?

広瀬:「あ、当てる!?」って言われました(笑)。

――たしかに、カニを投げるシーンは印象的ですよね。

広瀬:あれは韓国版にもあるシーンで、「そこだけは絶対!」と監督がおっしゃっていました。最初から「ケガをさせたらどうしよう」とはあまり考えずに、ちゃんと大倉さんをめがけて投げました(笑)。

――ちゃんと(笑)。撮影で大変だったことは?

広瀬:初日から大変でした。自粛が明けてすぐだったので、勘が戻らなくて。ここ数年、いろんな作品を立て続けにやらせていただいていて、(セリフが)すんなり入ってくることが多かったんです。でも、2カ月も台本をあまり読まない期間があると、ふだんの会話すら全然入ってこなくて。まずいと思って、めちゃめちゃ焦りました(笑)。

――クランクイン前の心境は?

広瀬:すごく緊張しました。毎回、クランクイン前日は寝れないんですけど、その中でも上位に入るくらい緊張しましたね。不安が大きかったです。

――どのタイミングで勘が戻ったんですか?

広瀬:本当にスケジュールがタイトだったので、そのタイミングもわからないまま……。でも、最初の1週間くらいは本当に大変でした。役に入るのは“感覚”でしかないので、「あぁ、こんな感じだったなぁ」と思い出しながら。

――澪は、時代によってキャラクターが変わりますよね。

広瀬:学生、お母さん、銀行員と、いろんな役をやっていたので、別人を演じるくらいの感覚でした。見た目もぜんぶ違いますし、衣装とかメイクが変われば気分も変わるので、そこで切り替えていました。

――澪を演じる上で大切にしたことは?

広瀬:彼女のまっすぐな部分は、全面に出したかったんです。「どんだけだよ!」とツッこまれるほどまっすぐなところが、澪の魅力でもあるので。そこは、お芝居でもしっかり見せていきたいなと思いました。

――どの時代の澪も?

広瀬:そうですね。キャラクターは変わっても、その根っこの部分だけは変わらないと思っていました。

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