「宝塚歌劇団」のセリフが大反響 映美くらら、『おちょやん』で見せる日本舞踊の美しさ
『おちょやん』(NHK総合)第5週目「女優になります」では、舞台を京都に移し、主人公の竹井千代(杉咲花)は山村千鳥(若村麻由美)が座長を務める「山村千鳥一座」で世話役として採用される。そこで座員の薮内清子役として登場するのが映美くららだ。
映美といえば、宝塚歌劇団の月組トップ娘役として人気を博した元タカラジェンヌ。入団3年目での娘役トップ就任は黒木瞳に次ぐ早さとして当時話題を呼んだ。
そして宝塚ファンを歓喜させたのが『おちょやん』で清子が客足遠のく一座の快進の一手として、座長に人気漫画「正チャンの冒険」を舞台化することを提案するシーンでの一言だ。「ついこないだ、これを宝塚歌劇団が上演して大盛況やったそうです」と元タカラジェンヌの映美の口から出た「宝塚歌劇団」という言葉に、Twitterでも“#おちょやん”“#宝塚歌劇団”がトレンド急上昇ワードにピックアップされるなど反響を巻き起こしていた。
そして芸事に厳しく口も悪い千鳥に振り回されながらも千鳥の芸に惚れ、生き様にも惚れ込み忠誠を尽くす清子の健気なさまを映美が見事好演している。お酒が入って千鳥のことを罵るも、「山村千鳥が大好きだから」とふてくされながらもポツリとこぼし諦めたような笑顔を滲ませる印象的なシーンがあった。「座長」ということもあって男性的な“一家の大黒柱”感のある、かつ非常にクセの強い千鳥をそっとサポートし見守り、それでいて引けを取らない立ち位置は、さすがトップ娘役的とも言える。
若かりし頃から非常に厳しい“宝塚”の世界に身を置き、異例の早さで娘役トップの座に大抜擢されトップスターらと肩を並べて鍛錬してきた映美自身だからこそ、今回の役柄に込められるものがあるのだろう。芝居稽古の際に、千鳥からダメ出しが入る度に同じシーンでも毎回表現に変化をもたせ、細やかな演技を見せる清子として本作でも存在感を存分に発揮している。映美の日本舞踊の美しさに目を奪われた視聴者も少なくなかったのではないだろうか。