星野源と綾野剛の最強バディふたたび! 個人の倫理に訴えた『MIU404』のすごみ

 まるごとメロンパン号が帰ってきた! 1月3日に全話一挙放送される『MIU404』(TBS系)でふたたび画面にその雄姿を見せる。

 「ノンストップ機捜エンターテインメント」の『MIU404』は、それまでになかった多くのものを刑事ドラマの世界に持ち込んだ。まるごとメロンパン号もそのひとつだ。アルファベットと数字からなる「ミューヨンマルヨン」は、機動捜査隊を意味するMobile Investigative Unitにコールサインと乗車番号を兼ねた数字が付いており、同車は404号車にあたる。乗り込むのは異色のバディだ。

 『MIU404』の魅力は多岐にわたるが、バディドラマとしての面白さはその筆頭に挙げられるだろう。新設の4機捜(第4機動捜査隊)に配属された伊吹藍(綾野剛)と志摩一未(星野源)は事件解決に当たる中で互いを相棒として認め合っていく。と書くと、よくある刑事ドラマのようだが、とにかく2人のキャラが立っているのが特徴。奥多摩からやってきた「野生の馬鹿」で、考えるより先に足が出るタイプの伊吹と、捜査一課出身で頭は切れるが屈託を抱えまくっている志摩。どう見ても相性最悪の2人が、ここぞという場面で抜群のコンビネーションを発揮する姿に毎回目が釘付けになった。

 一定の距離感で並走するバディのなりたちは機捜の任務形態に由来する。初動捜査を担当する機捜は覆面パトカーでの巡回(密行)が任務。必然的に車の中で過ごす時間が長くなり、濃い絆が育まれる。4機捜のもう1組のバディである陣馬(橋本じゅん)と九重(岡田健史)もそうだが、恋愛要素が薄く事件解決がメインの『MIU404』に漂うほのかな胸キュンみは、機捜車内での疑似デートから来るものとにらんでいる。

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