必要な存在の浅香航大、功績残した須藤蓮、“新世代”藤原季節&細川岳 2021年も期待の4人の俳優

 2020年の藤原は、宮沢氷魚とともに切ない恋愛模様の“その先”を垣間見せてくれた『his』があり、細川は『君が世界のはじまり』や『ソワレ』、出番は少ないながらも個人的に重要な役どころだと感じた『泣く子はいねぇが』があった。そして両者とも、『佐々木、イン、マイマイン』というそれぞれにとって名刺代わりとなる作品を得たのだ。大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)への出演も期待され、積み上げてきた力を広く知られつつある藤原と、表現の場を自ら作り出した細川岳という怪物の登場。これからの動向に注目である。

 2020年に、おのおののポジションを掴んだかのように思える彼ら。それぞれのフォームで、2021年をも駆けていくのだろう。

■折田侑駿
1990年生まれ。文筆家。主な守備範囲は、映画、演劇、俳優、服飾、酒場など。最も好きな監督は増村保造。Twitter

■公開情報
『滑走路』
全国公開中
出演:水川あさみ、浅香航大、寄川歌太、木下渓、池田優斗、吉村界人、染谷将太、水橋研二、坂井真紀
監督:大庭功睦
脚本:桑村さや香
原作:萩原慎一郎『歌集 滑走路』(角川文化振興財団/KADOKAWA刊)
主題歌:Sano ibuki「紙飛行機」(EMI Records / UNIVERSAL MUSIC)
配給:KADOKAWA
(c)2020「滑走路」製作委員会

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