ISの知られざる拘束と人質交渉の実態が 『ある人質 生還までの398日』予告編公開

 2021年2月19日公開の映画『ある人質 生還までの398日』の予告編が公開された。

 本作は、ジャーナリストのプク・ダムスゴーが書き上げた『ISの人質 13カ月の拘束、そして生還』(光文社新書刊)を原作に、398日間にわたってシリアで過激派組織IS(イスラム国)の人質となり、奇跡的に生還を果たしたデンマーク人写真家ダニエル・リューの過酷な体験と、決して諦めなかった家族の奔走を描く。

 『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』のニールス・アルデン・オプレヴがメガホンを取り、『ダークタワー』のアナス・トマス・イェンセンが脚本、『幸せになるためのイタリア語講座』などの作品への出演で知られ、本作にも出演しているアナス・W・ベアテルセンが共同監督を担当。2017年ベルリン国際映画祭シューティング・スター賞を受賞したエスベン・スメドが主演を務めた。

映画『ある人質 生還までの398日』予告編

 公開された予告編は、「ぼくは生きて帰れるのか?」という言葉とともに、薄暗い場所で手を鎖でつながれ吊るされ、息も絶え絶えに怯えるダニエルの姿と、熱い思いを抱き、戦争の中の日常を撮るため、内戦中のシリアに渡った24歳のダニエルが突然ISに拘束される場面から始まる。一方、ダニエルの拘束を知った家族は、ベアテルセン演じる専門家に協力を依頼するも、「デンマークはテロと交渉しない」という政府からの非情な通達を受ける。さらに身代金の金額を上げてくるISの要求に狼狽するが、救出を諦めない家族の様子と、ダニエルや他の人質たちの地獄のような状況が描かれる。

 オプレヴ監督は、「本作は壮大なドラマ。人生の真っ只中で自分の死を悟りながらも、人生と愛に対する信念を私たちに継承してくれる、ダニエルという一人の男性の物語であり、生と死、生き残り、心の回復の物語に他ならない」と作品への思いを語っている。

■公開情報
『ある人質 生還までの398日』
2021年2月19日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町にて公開
監督:ニールス・アルデン・オプレヴ、アナス・W・ベアテルセン
出演:エスベン・スメド、トビー・ケベル、アナス・W・ベアテルセン、ソフィー・トルプ
原作:プク・ダムスゴー『ISの人質 13カ月の拘束、そして生還』(光文社新書刊)
配給:ハピネット
配給協力:ギグリーボックス
原題:Ser du manen, Daniel/2019/デンマーク・スウェーデン・ノルウェー/デンマーク語・英語・アラビア語/138分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/日本語字幕:小路真由子
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