伊原六花が明かす、『どんぶり委員長』とミュージカルへの思い 「いろんな表現の仕方を学びたい」

 伊原六花が主演を務める連続ドラマ『どんぶり委員長』が、10月24日深夜0時からBSテレ東の真夜中ドラマ枠で放送される。市川ヒロシの同名漫画を実写化する本作は、どんぶり飯を食べたことがない真面目で高飛車な性格の委員長が、クラスの問題児・吉田が作った親子丼を口にしたことから、“どんぶり飯”のことで頭がイッパイになってしまう模様を描いた異色のグルメドラマだ。

 バブリーダンスで注目を集め、その後『チア☆ダン』(TBS系)やNHK朝ドラ『なつぞら』など話題作への出演が続く伊原は、育ちがよく、まじめで高飛車な性格の主人公・委員長を演じる。リアルサウンド映画部では、撮影前の伊原にインタビューを行い、本作にかける思い、役者としていま考えていることなどを、赤裸々に語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

伊原六花がミュージカルへの思いを明かす 主演ドラマ『どんぶり委員長』インタビュー

「この状況下の中で、お芝居をできること自体が嬉しい」

ーー昨年放送された『なつぞら』以来約1年ぶりのドラマ出演となりますが、最初に今回の『どんぶり委員長』の話を聞いたときはどう感じましたか?

伊原六花(以下、伊原):『なつぞら』が終わってから舞台の稽古に入っていたので、映像のお仕事は全くやっていなくて。なので、『なつぞら』のときに感じた、「こうやってお芝居をしてみたいな」という感情を早く現場で実践してみたいという思いが強かったです。この状況下の中で、お芝居をできること自体が嬉しいですし、久しぶりの映像のお仕事だったので、「やったー!」と思いました。

ーーしかも主演という大役です。ドラマの主演は『明治東亰恋伽』(テレビ神奈川)以来、約1年半ぶりとなりますが、ある程度慣れてきた部分もあるんじゃないですか?

伊原:全くです(笑)。全然慣れはしないですけど、学園ものというか、同年代のキャストの皆さんと一緒にできるので、仲良く楽しい現場だったらいいなと思っています。

ーー学園×ラブコメ×どんぶり飯という異色のグルメドラマですが、台本を読んでどのような印象を持ちましたか?

伊原:まず、出てくるどんぶりがめちゃくちゃおいしそうで(笑)。使ってる材料とかはよく知っているような、「あ、親子丼ね」という感じなんですけど、そこから吉田くん(小西詠斗)のアレンジが加わって、台本を読んでいるだけでもお腹が空いてくるようなどんぶりがいっぱい出てくるんです。撮影自体も楽しみですし、早く食べたいです(笑)。

ーー話を聞いている限り、“食”に関しての興味も強そうですね。

伊原:食べるのも好きですし、普段から料理もするんです。今回は、脚本にレシピとかも載っていたりするので、「こんな簡単にできるんだ!」という目線でも見ています。

ーー役作りとして事前に何かやっていることはありますか?

伊原:今回は本当に食べているシーンが多いんです。それこそ原作の漫画でも、委員長がおいしそうに食べているから読んでいるこっちもお腹が空いてくるので、そのようなイメージで、観てくださる方にも、映像を通して飯テロみたいに思っていただけたらなと。あとは、いろんなグルメドラマを観て、みなさんがどういう食べ方をしているのかを研究しています。「おいしい」だけでもいろんな表現の仕方があると思うので、ドラマは全12話あるんですけど、全部違う「おいしい」を届けられたらなと思っています。

ーーどんな作品を観ているんですか?

伊原:松重豊さん主演の『孤独のグルメ』や高畑充希さん主演の『忘却のサチコ』は、私が台本を読んだ中でも、「こういうイメージかな」とつながるシーンが結構ありました。食べている間に心の声みたいなものが入って、表情だけで「おいしい」を表現する。そういうシーンはどちらの作品にもあったので、観て勉強していました。

ーーそういった作品から吸収した、伊原さんのいろんなパターンの「おいしい」が観れるわけですね。

伊原:私は普段、おいしいものを食べたとき、普通に「おいしい!」というリアクションしかやったことがなくて。やったことがないっていうか、普通にいつも「おいしい!」とか「うんうんうん」という感じで食べていたんですけど、ドラマや漫画だと、目をつぶって味わったり、衝撃で「……おいしい!」ってなったり、いろんなパターンがあって。それだけで、どういう味なのか、なんとなく想像がつくんですよね。こういう伝え方もあるんだと、実際にやってみたいなと思いました。

ーー食べるシーンはもちろん、委員長と吉田の関係性も見どころになりそうです。

伊原:委員長と吉田くんの関係性は私も楽しみにしています。きっちりしている委員長といわゆる不良と呼ばれる吉田くん、最初は正反対の性格でアンバランスな関係なんですが、どんぶりを通してお互いのことを知っていって、好意を抱いていく。普通の“ラブ”というよりかは、おもしろい要素が入っていて、原作でもクスっと笑えるようなシーンがたくさんあったので、そういうところを小西(詠斗)さんと話し合いながら、2人の関係性をうまく見せていけたらと思っています。

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