『わたどう』浜辺美波がダークな一面を見せる 『花より男子』に通じる四角関係に

 時は流れ3年後、雰囲気もすっかり変わって大人になった七桜(浜辺美波)と椿(横浜流星)が描かれ、自身の和菓子屋「花がすみ」を構えた七桜が「光月庵には消えてもらう」と急にダークな一面を見せたと話題になった『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)第6話を経て、いよいよ最終話まで残すところ1話のみとなった。

 第7話では、七桜と椿に、多喜川(山崎育三郎)と椿の元婚約者である栞(岸井ゆきの)の想いも交錯し、四角関係がますます加速した。

 本作を観ていて、思わず『花より男子』(TBS系、以下『花男』)を連想してしまったのは筆者だけではないはずだ。由緒正しき光月庵という壮大な家業を継ぐ身の椿と道明寺司(松本潤)、そこに“雑草魂”だけを持ってして乗り込む七桜と牧野つくし(井上真央)。また2人の交際にことごとく反対し邪魔しようとする母親・今日子(観月ありさ)と楓(加賀まりこ)。

 そういえば、つくしとその親友の松岡優紀(西原亜希)がバイトしていたのが和菓子屋の「千石屋」だった。さらに、椿の元婚約者の栞(岸井ゆきの)と、親同士が勝手に決めた道明寺の許嫁の大河原滋(加藤夏希)。2人の性格は真逆だが、どうしても自分に気持ちを向けてくれない相手を前に裸体でアタックする捨身のアプローチも共通している(その後の男性陣の反応も同じだった)。

 日本舞踏を嗜み、お洒落な着物姿でどこか伊達男の雰囲気を持ち合わせる多喜川は、『花男』で言うところの茶道の家元の放蕩息子・西門総二郎(松田翔太)と家柄や雰囲気がリンクする部分もある。ちなみに、無類の遊び人だった西門が唯一本気で好きになった女性が幼なじみの日向更(貫地谷しほり)だったが、丸みがあって柔らかい印象、人目を引くような華やかさがあるわけではないけれどどこかホッと安心できる存在感、お菓子好きな点などどことなく栞と似ていなくもないように思われる。

 『花男』では滋が身を引いた後は、つくしと彼女は一気に親睦を深め友人となる。椿をめぐる七桜と栞の関係はどう帰結するだろうか。

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