大倉忠義&成田凌の新たな表情が 『窮鼠はチーズの夢を見る』はコロナ禍の今こそ観たい作品

 それもそのはず、原作は『失恋ショコラティエ』の水城せとなの同名漫画。誰かを愛しているはずなのに傷つけてしまう、好きなのにそのことを言えない……恋愛ならではのじれったさや葛藤を詳細に表現してきた水城原作の良さが、映画として存分に活かされています。

 1対1のリレーションシップをつぶさに観察してきた行定監督。1対1だからこその複雑さや傷を描き続ける水城。2人のオリジナリティーが足し算どころか掛け算で相乗効果を生んだ作品が本作かと思います。

 一見、女性向けのように見えるかもしれませんが、男性諸氏こそ思わず納得してしまう部分も多々あるように思います。オンラインでのやりとりが増え、リレーションシップというものが希薄になりがちな昨今だからこそ、観るべき1作ではないでしょうか。

 リアルサウンド映画部では、本作の作品評を2つ掲載しています(参照:『窮鼠はチーズの夢を見る』が捉える恋愛の“本質” 人はなぜめんどくさいのに恋をするのか『窮鼠はチーズの夢を見る』は原作ファンも納得の出来 水城せとな作品のエッセンスがそこかしこに)。ぜひ、鑑賞前後でお読みいただけると嬉しいです。

■公開情報
『窮鼠はチーズの夢を見る』
TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開中
出演:大倉忠義、成田凌、吉田志織、さとうほなみ、咲妃みゆ、小原徳子
原作:水城せとな『窮鼠はチーズの夢を見る』『俎上の鯉は二度跳ねる』(小学館『フラワーコミックスα』刊)
監督:行定勲
脚本:堀泉杏
配給:ファントム・フィルム
(c)水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会/R15
公式サイト:http://www.phantom-film.com/kyuso/
公式Twitter:https://twitter.com/kyuso_movie

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