『炎炎ノ消防隊』第2期も絶好調! バトルシーン×緻密な世界設定の魅力

 さらに、彼らが暮らす東京皇国の世界も緻密に構築されており、浅草や四ツ谷といった実際に存在する地名も登場するが、実際の東京とは一味違う。大正の心象風景と近代的なテクノロジーが同居した街をあらゆる人種が行き交う、唯一無二の世界。大災害の影響で人間以外の動物は絶滅、移民が多数生息可能地の東京皇国に押し寄せたことから、人名は「名→姓」のローマ字表記を使っていることまで、細かく描かれている。枚挙にいとまがない設定は後々のストーリーに活きてくることもあるため、聞き逃さないようにしたいところだ。

 意図的に焔ビトを生み出し、人々を混乱に貶める伝導者一派の存在を第8が突き止めた1期。火事の後、伝道者内の組織「灰焔騎士団」の団長として生きていた象日下部(坂本真綾)と森羅による最終回の兄弟バトルも見応えがあったが、今期では燃焼現象を超越した純粋な炎“アドラバースト”の使い手を集め、炎の大災害を再び起こすという彼らの目的も明らかとなり、伝道者と特殊消防隊員のバトルは激しさを増している。森羅たちは伝道者一派の思惑を食い止め、人体発火現象の恐怖から人々を救うことはできるのか。

※“焔ビトの焔は旧字体が正式表記。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter

■放送情報
『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』
毎週金曜日25:55〜
MBS・TBS・BS TBS“アニメイズム”枠ほか、全21局にて放送中
原作:大久保篤
監督/シリーズ構成:南川達馬
声の出演:梶原岳人、小林裕介、中井和哉、鈴村健一、上條沙恵子、M・A・O、楠大典、興津和幸、日野聡、関智一、悠木碧、小西克幸、古川慎、Lynn、河西健吾、宮野真守、前野智昭、津田健次郎、阪口大助、小野大輔、伊藤健太郎、速水奨ほか
(c)大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
公式サイト:https://fireforce-anime.jp/

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