『エール』窪田正孝が歩み始めた“音楽のない世界” 幼なじみとの再会は何をもたらす?

『エール』幼なじみとの再会は何をもたらす?

 裕一(窪田正孝)に試練の時が訪れる。『エール』(NHK総合)の第3週「いばらの道」では、裕福で順風満帆に見えた裕一の人生に大きな壁が立ちはだかることに。幼少期の仲間たちが成長し、裕一と新たに築いていく関係性や、川俣での新しい環境の中で歩みを進める姿が描かれた。

 裕一にとって、音楽を諦めたことは大きな決断であり挫折だっただろう。裕一がこれまで自由に音楽をやれていたことも、夢を大切に持ち続けることができたことも、作曲の才能があったからだけではなく、裕福な環境の中で両親が応援してくれていたことが一つの要因にあった。しかし、裕一にとってはこれが当たり前のことだったため、自分が苦労をせずに夢を追えていたことに気が付かなかった。

 裕一のおおらかで優しい気持ちは、言い換えれば裕福な人間の余裕でもある。こうしたことを“個性”だと指摘し、背中を押してくれる友人もいた。しかし一方で、裕一に仕返しをした志津(堀田真由)のように「昔は音楽家でございって顔してたけど、今は銀行家でございって顔。バカバカしい!」と、良く思わない者もいる。裕一の心の余裕は、優しさや人当たりの良さとして歓迎されることもあれば、甘さや嫌味として厳しく受け止められてしまうこともある。環境の変化や、志津、鉄男(中村蒼)との再会で、裕一の気持ちに変化は訪れるのだろうか。

 朝ドラの楽しみの一つに、幼少期に過ごした仲間たちの成長がある。まさにその楽しみを大いに感じられたのが今週のエピソードだろう。裕一は商業学校で楠田史郎(大津尋葵)と友人になるが、史郎は幼少期に裕一をいじめていた主犯にいつもくっついていた少年だった。裕一と同じハーモニカ倶楽部に所属した史郎は、裕一が作曲に苦しんだときも、“裕一らしさ”は誰のことも受け止める「優しさ」だろうと助け舟を出す。



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