夏帆×臼田あさ美×佐藤玲×山田真歩が語り合う、バカリズムの不思議な台本 『架空OL日記』番外編

「私たちはコントロールされてたんだ」

ーーバカリズムさん本人については共演してどんな印象を受けました?

臼田:緊張感を与えないでいてくれたことがすごくありがたかったです。普通だと撮る時に脚本家さんがいると意識してしまって、とても緊張するので。升野さんは脚本家さんであり原作者さんでしたけど、何もなく自由にやらせてくれたのは、升野さん自身のキャラクターのおかげだったからかなというのは感じましたね。

夏帆:唯一、升野さんがいないシーンがあった時も、升野さんがいないととても心配になるというか、心許ないというか……あの空気感ができたのは升野さんがいらっしゃったからだなって。

佐藤:やっぱりどのシーンもリードしてくれましたよね。

山田:演じてる時も、映像を見てても思ったんだけど、本当に演技をしていない感じがなかった?

夏帆:分かります。すごいですよね。

山田:あれに引きずられたんだと思う。ずっと雑談してるみたいな感じだから、「本当に作品撮ってるのかな?」って話してたよね。

夏帆:「これで大丈夫なのかな?」ってみんなで話してましたね(笑)。

佐藤:ギリギリまで雑談して、撮影の中でも雑談して、カットかかってからもまた違う雑談して……本当に始まる前も終わってからもずっと(笑)。

山田:あと中空きがあって、ファミレスに行った時にみんなでご飯を食べていたら、「こんなに楽しかったのすごい久しぶり」って話していて、その時にすごい感動しちゃった。

夏帆:私もです。すごく楽しそうにしてらっしゃったから、良かったなぁみたいな(笑)。

山田:日常の一コマだったけど、それを感動できるってすごいなと思った。

臼田:ちょっと心配にもなるけど(笑)。

夏帆:あと常に“笑い”っていうものがあるのがすごく面白くて。試写が終わった後にみんなでご飯行って、映画の話をしてた時も、まず“笑い”のことを考えていて、私たちにない感覚だなと。

山田:確かにね。

夏帆:芸人さんだから当たり前なんですけど、シーンの組み立て方も、全部にまず“笑い”があって。やっぱりこれじゃオチがないとか。

臼田:そういうこと普段のうちらは考えないね。

山田:そうだね、「あそこはもっと笑わせられた」とか考えないもんね。

夏帆:それがすごい面白いなって。

臼田:すごく普通にみんな一緒の感覚で升野さんといるような気がしたけど、実は全く同じ感覚ではないままいたってことだよね。すごいリーダーシップだったし、引っ張ってくれていたし、私たちはコントロールされてたんだね。

山田:野放しだと思っていたけどそうだったら、1番すごいね。

夏帆:それはあるかもしれないです。実は升野さんに全部操られていて(笑)。

臼田:そんな気もする(笑)。

■公開情報
『架空OL日記』
全国公開中
出演:バカリズム、夏帆、臼田あさ美、佐藤玲、山田真歩、三浦透子、シム・ウンギョン、石橋菜津美、志田未来、坂井真紀
原作:『架空OL日記』バカリズム(小学館文庫 全2巻)
脚本:バカリズム
監督:住田崇
製作:劇場版「架空OL日記」製作委員会
配給:ポニーキャニオン/読売テレビ
製作プロダクション:AOI Pro.
(c)2020『架空OL日記』製作委員会
公式サイト:http://www.kaku-ol.jp/

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